東京都港区の海運会社「イイノマリンサービス」は16日、同社が管理するパナマ船籍の貨物船「ケムスター ビーナス」(2万トン級)がアフリカ・ソマリア沖で海賊に乗っ取られたことを明らかにした。乗組員は韓国人とフィリピン人の計23人で、日本人はいなかった。同船は15日(日本時間)、欧州にパーム油を輸送中に襲われたという。 ソマリア近海では海賊の活動が活発化。14日(同)には隣国のケニア沖で、沖縄県の久貝豊和さん(53)が船長を務める中国のマグロ漁船が海賊に乗っ取られている。また、中国国営新華社通信によると、日本の会社所属の貨物船が9月にソマリア沖で海賊に乗っ取られていたが、15日に解放された。外国人乗組員22人は全員無事という。