2.3 IEEE 802.11 Medium Access Control 無線LANにおいては,STAやAPがどのようなタイミングで相手にデータを送信するかや,通信媒体である無線をどのように利用するかなどを規定するMAC(Medium Access Control) は非常に重要な基本機能です.IEEE 802.11 無線LANにおけるMACとしては,PCF(Point Coordination Function) とDCF(Distributed Coordination Function) という2つのモードがあります.前者のPCFは,APがSTAに対して送信を許可するポーリングを行う集中制御型です.そのためフレームの衝突やSTA間の競合が発生しません.一方後者のDCFは,各STAが衝突を前提としてCSMA/CA (Carrier Sense Multiple Access with