島根県埋蔵文化財調査センターは22日、出雲市高岡町の高浜1遺跡で日本最古の将棋盤が出土したと発表した。室町時代中期~後期(15世紀半ば~16世紀初頭)のもので、破損した板状のものが盤全体の約4分の1残っていた。升目が分かるほか、まな板として使ったような傷もあり、将棋盤以外の用途にも使われた形跡があった。 将棋盤は有力者の屋敷跡の南側にあるごみ捨て場から2枚出土。長さ約38センチ、幅約6~9センチ、厚さ約1センチの杉製で、約4センチ四方の升目が九つあった。側面にはくぎ穴があり、脚や台座を組み合わせて使ったとみられるという。駒2個も別の柱穴から出土。長さ約3~4センチ、幅約3センチ、厚さ約5~7ミリで、文字の判読はできなかった。 将棋盤はこれまで、江戸時代(18世紀)のものが東京都千代田区の溜池(ためいけ)遺跡から1点出土しているだけだった。駒は、奈良市の興福寺旧境内から国内最古となる平安時代