東京電力福島第一原子力発電所で放射能汚染水の浄化装置がトラブルで停止した問題で、東電は20日、原因は予想以上の高濃度の汚染水が装置に流入したのが原因とみられると発表した。20日午前中から再度試験をして放射線量を調べ、近く再稼働する。 装置には放射性物質を吸着するゼオライトが入った円筒形の容器が24個あり、汚染水が流れると徐々に放射性物質がたまっていく。問題があったのは入り口側の容器。月に1度の交換を想定していたが、本格稼働で高濃度の汚染水を入れたところ、わずか5時間で交換の基準値を超えた。 東電は、当初ゼオライトが予想以上に放射性物質を吸着したのが原因と推定していた。しかし、装置を使って実験したところ、ゼオライトの吸着よりも、汚染水そのものが高濃度だったために放射線量が上がったことがわかった。