特集ワイド：強制不妊の「除斥期間」最高裁大法廷で判断へ 救済阻む「時の壁」の厚さ 被害者ら、法解釈超えた政治決着も求め | 毎日新聞
「不良な子孫の出生」を防ぐためにつくられた法律で卵管や精管を閉じる手術を強いられた人たちに対し、国は責任を逃れられるのか。旧優生保護法による強制不妊の問題で、最高裁が裁判官15人全員で判断を示すことを決めた。焦点になるのは「時の壁」。手術から20年以上の歳月を経た被害者は、「除斥期間」によって国に賠償を求める権利を失うかどうか――がポイントになる。 戦争直後にできた旧優生保護法は、社会的弱者に不妊手術を強いることを認めていた。主に身体障害者や知的障害者への手術だったが、手足の奇形、視覚や聴覚障害者、そううつ病患者らも含まれた。 「要するに『あなたたちに生きている価値はない。子孫を残す権利なんてないよ』というメッセージですよね。そんな残酷な法律を国が作り、手術を推し進めていたんです」。被害弁護団の新里宏二共同代表は怒気を込める。 国会の調査によると、手術は全国で2万4993件（本人同意なし1
（社説）大企業の減資 「課税の穴」是正を急げ：朝日新聞デジタル
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社説：日ASEAN協力50年 信頼に基づく関係強化を | 毎日新聞
国際情勢が厳しさを増す中、これまで築いてきた信頼関係をどう生かすかが問われている。 日本と東南アジア諸国連合（ASEAN）が対話を始めてから50年の節目を迎えた。 指針となってきたのは、1977年に当時の福田赳夫首相が打ち出した「福田ドクトリン」だ。再び軍事大国にならない決意を表明し、信頼される対等なパートナーになると約束した。 外務省がASEAN加盟国で昨年実施した世論調査では、日本を信頼できるという回答が9割に上った。地道な取り組みの成果であろう。 戦後賠償と並行してスタートした日本の政府開発援助（ODA）は、東南アジア諸国の経済成長を後押しした。多くの日本企業が進出し、貿易や投資を通じた結びつきが強まった。 半世紀前には途上国の集まりだったASEANはいまや、世界の成長センターとなった。6億7000万人を超える人口を抱え、域内総生産（GDP）は数年後に日本を上回るとの予測もある。 若
社説：EUがメタの広告規制 「無料」の代価を考えたい | 毎日新聞
ネット交流サービス（SNS）や検索サイトの多くは、無料での利用と引き換えに個人情報を集め、利益を得ている。そうしたビジネスモデルを見つめ直す契機としたい。 欧州連合（EU）が米メタに対し、閲覧履歴などを分析して効果的に広告を表示する「ターゲティング広告」を禁じる方針を打ち出した。個人情報を収集する際に利用者の同意取得を義務づけたデータ保護規則が、守られていないと結論付けた。 メタが運営するフェイスブックやインスタグラムは、情報の扱いを規約で定めている。利用者が規約を承認した時点でデータ提供に同意していると訴えていたが、EUはこの主張を退けた。 規制強化を逃れるためにメタは、個人情報を提供せずに有料で使うか、従来通り無料で使い続けるかの選択肢を提供するという。同意の有無がわかりやすくなれば、規則に沿うはずだと考えた。多くは現状のまま利用するとの見立てもあったのだろう。 しかし、利用者の興味や
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