創価学会を巨大宗教団体に成長させるとともに、公明党を創設して政界などに多大な影響力を及ぼした。池田大作名誉会長が95歳で死去した。 1960年、32歳で学会の第3代会長に就任した。戦後復興から高度経済成長へと社会構造が変化する中、都市は公害、農村は過疎化の問題に直面していた。地方から都市部へ移住した自営業者や労働者の不安をすくい上げ、組織を拡大させた。 64年に公明党を誕生させ、「大衆とともに」「平和の党」の精神を掲げた。東西冷戦を背景とする自民、社会両党による「保革対立」の状況下、中道路線を掲げて政界進出を主導した。 学会と公明に批判的な書籍の出版を止めようとしたとされる「言論・出版妨害事件」が69年に発覚すると、強い批判を浴びた。宗教色の濃い綱領を変更するなど、政教分離の明確化を迫られた。 ただ、政治と宗教の関係は常に問われ続けた。 95年には宗教法人法改正問題に絡んで、自民党から池田