【シンガポール=吉村英輝】日本軍占領下(1942〜45年)の慰安婦を象徴するフィリピン人女性の像が、首都マニラに設置されたことが11日までに分かった。政府機関「フィリピン国家歴史委員会」が、現地の民間団体などの支援を得て建てたという。フィリピン国内に慰安婦像が建てられたのは初めてとみられる。在フィリピン日本大使館はフィリピン政府へ抗議した。 像が設置されたのは、マニラ市のマニラ湾に面したロハス通り沿いのベイウォークと呼ばれる遊歩道上。夕日を眺める名所として観光客も多く、周辺にはフィリピン政府庁舎や、日本を含めた各国大使館がある。 同委員会は学者らで構成され、歴史的建造物への碑文設置などを行う。ホームページに今月6日、慰安婦像の除幕式を8日に実施し、碑をマニラ市のエストラーダ市長(元大統領)に引き渡すと発表していた。