ともかく,半端なもらい方をするのも相手に失礼なので,段ボール一箱貰ってきた。小柄な島嶼のシカだが,あばら肉は巨大だったので,砂糖醤油+七味唐辛子の漬けタレに浸そうとした鍋が肉だけでいっぱいになった。タレを大量に作るのも何だったので,かけ回した。中央に見えているのはそれで,血液が溜まっているわけではない。本当は燻製にして,少しずつ削って楽しもうかとも思ったが,手っ取り早くタレに漬けて焼いただけという料理未満。 食材商品化における鹿肉利用のボトルネックの一つは,精肉にするための鮮度を確保するような狩猟の流れがかなり大変だということと解体などの作業自体の負担で,後者においては慣れた猟師さんでも一日潰れてしまう。結果的に一種の趣味,ボランティアに等しい。当然売り物にしようとしたら人件費として反映されるわけだが,実際かなりの手間がかかる。 農水相は,既存の牛豚の解体処理施設のラインに野生鳥獣を流さな
外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。 お待たせしました。今回はオオカマキリ(以下カマキリ)は積雪を予測して卵を産むという俗説を検証したいと思います。この俗説がいつからあったか正確には思い出せないのですが、酒井與喜夫、湯沢昭「カマキリが高い所に産卵すると大雪は本当か」、日経サイエンス、1997年5月とありますので、10年前にはすでに広まっていたのではないでしょうか。高くてかさばる本を買うのもバカらしいので、今回は論文を取り寄せました。取り寄せたのは「地理的特性を考慮した最大積雪予測の実際‐カマキリの卵ノウ高さによる方法‐」です。この論文によれば、ここで使ったデータは、最大積雪深に関しては新潟県の報告書を使い、カマキリの卵に関するデータは著者らがフィールドで観察したもののようです。ただし、著者らは雪に埋もれるような
NHKの動物番組でビーバーの歯が木材を囓って伸び続ける無根歯をメンテしているという古来からの説明がでてきた。柔硬の二重構造はノミでも包丁でも同じなのだが,ものを削って刃が立つならこんな楽なことはない。齧歯類の顎と歯の構造を見れば,そこのすりあわせははっきり分かるし,そうやって歯を摩耗させ切っ先を尖らせるメンテをしているだろうと考える方が無理がない。顎を(追記:「左右」か「前後」か両方か、このダイレクションについては検証が必要)に摺り合わせる行動は観察すれば分かる。小型齧歯類では昆虫食が好きな種も多くて,囓ることができないケージに入れて昆虫やソフトフードだけで飼えるが,勿論歯が伸びすぎて死んだりしない。囓ることによる摩滅の延長線上で歯がメンテされるわけではない。もの囓っても確かに摩耗させることにはなるだろうが,実際に無根歯が伸びることに抗するだけの効果があるか,微妙。材料工学的に検証は可能だ
遅レスになってしまいましたが,砂澤陣氏のエントリに対し返信めいたものを投げてみます。確かに、小林先生や的場先生と私の歴史認識の相違点はあろうが、それが何だというのだろうか?相違点が無く全てにおいて合致しているほうが、不自然ではないだろうか・・・・?相違点があることを認識しあいながら論議できる環境の方が、どれ程に健全かと思う。何十年にも及ぶ行政との癒着に胡坐をかいた不正問題に一石を投じることと「差別」「人権」「先住」という言葉が安易に使われ、不用意に政策に取り組まれ税金を無駄に使っている現状では、タブーといわれてきた「アイヌ問題」に多方面から論議されるというのは良いことではないだろうか?特に客観的な歴史の見解が必要な場面で、こうした人達の意見は重視されるべきだと私は思う。主観的な歴史見解に偏ってしまっている「アイヌ史」は、客観的冷静な見解があってこそではないだろうか。北海道アイヌ協会の不正に
木村盛世氏の口蹄疫に関するブログエントリーがあまりにもひどい。 彼女のフォローワーをみていると、市民運動家の方など、善良な方が多い。 そういった方々が、素直に彼女の発言を信じ込むと危険だと思って、指摘してみた。 とりあえず、ざっと書き上げたので、誤字脱字悪文状態であるが、アップしてみる。 木村盛世氏のブログ http://kimuramoriyo.blogspot.com/ 木村盛世氏のtwitter http://twitter.com/kimuramoriyo 以下は、 木村盛世氏のブログエントリー「口蹄疫問題を考える―危機管理の立場から―vol.4―」 の引用およびplecostomus1のコメント。 >→木村盛世氏の引用部分 ☆→plecostomus1のコメント >口蹄疫問題を考える―危機管理の立場から―vol.4― > > 宮崎県で家畜への口蹄(こうてい)疫感染が拡大している問
外来生物問題を主に扱います。ときどきその他のことも。このブログでは基本的に名無しさんは相手にしませんのであしからず。 かなり遅れてしまってすみません。コメント欄のほうはしばらく凍結しますので、不便かもしれませんが我慢してください。 遺伝的多様性にかかわる問題の一つに遺伝子撹乱ないし汚染と呼ばれるものがあります。これがどういうものか簡単に説明してしまうと、外来生物が在来生物と交雑することによって在来生物の集団内に外来生物の遺伝子が侵入してしまうことです。 たとえばタイワンザルとニホンザルの交雑やニホンバラタナゴとタイリクバラタナゴとの交雑がこの例としてあげられます。ここで例に挙げた生物たちはいずれも分類学上別種ないし亜種の関係にあります。 これだけ見ると、異種間同士の交雑だから問題視されるかのように見えます。でも、異種間での交雑そのものは人間が関与していなくても起こるんです。たとえば、ヨシノ
現在、日本科学未来館で開催中の「‘おいしく、食べる’の科学展」に、この先日行って参りました。食品に関する悪いニュースばかりが目立つ昨今、ともすると食品製造業や加工技術そのものを「悪者」ととらえるような雰囲気もあります。しかし、食品に関する様々な技術は私たちの生活をしっかり支えてくれている大切な技術です。でも、加工や衛生に関して進歩した反面、食の現場は遠く、ブラックボックス化しています。 そうしたなか、食に関する様々な技術だけでなく、食文化あるいは消費者が気になる表示や添加物など、食に関する様々なものを一堂に展示するこの企画は日本の食の現在を理解する上でとても参考になります。もし、ご興味を持たれたなら、是非ご家族づれでお出かけしてみては如何でしょうか? 企画展概要私たちは毎日、なにを食べているのでしょうか?食にまつわる問題が注目を集める今こそ、この問いは重要なことだと思います。自分がなにを食
今回は予定を少し変更して、はしか(麻疹)についての基礎的な知識についてまとめてみます。結局個人的メモのようなものになってしまいましたが… はしか(麻疹、measles)とは ・麻疹ウイルスによって起こる感染症です。 ・ウイルスの感染力はとても強く、はしかに対して免疫の無い集団内で一人の発病者がいる場合、同様の条件ではインフルエンザが1〜2人であろうことに比較して、はしかは12〜14人に感染が拡がるとされています。 ・伝染力が強く、初感染時には不顕性感染はなく必ず発症し、一過性に強い免疫不全状態を生じます。このため、ウイルス性肺炎と同時に細菌性肺炎など、二重の合併症をおこすこともあります。 ・年齢別では、2009年第1〜24週の時点で「1歳69例(17.0%)、2〜4歳43例(10.6%)、10〜14歳39例(9.6%)、0歳および15〜19歳37例(9.1%)、35〜39歳35例(8.6%
2010年01月16日 被告人の利益に関するhidew氏の珍説―中編 (2) カテゴリ:その他雑考 もう一つ、総論的な話を織り交ぜておくとしましょう。 それは、刑事裁判において弁護をする義務があるのは誰か?という問いです。 「弁護人」と答える人は、100点満点中50点というところでしょうか。 別に弁護人で間違いではありません。完全な間違いなら1点もあげないでしょう。それに、その答えを出す人はむしろ一般常識人です。恥じることはありません。 刑事裁判において、弁護をする義務があるのは、「検察官・裁判官・弁護人」です。 検察官が弁護をするとはどういうことだ、と思われるかもしれませんが、少し考えてほしいのです。 裁判官は、出された証拠について、被告人に対しても有利な事情があると判断すれば、弁護人や被告人が主張しているか否かを問わず発見し、立証を促し、場合によっては判決を出す義務があります。被告人に
2010年01月15日 被告人の利益に関するhidew氏の珍説―前編 カテゴリ:カテゴリ未分類 まあ、色々反論文を用意していましたが、「こ れ は ひ ど い」としか言いようのないほどにぶっとんだ言い分が返ってきました。同時に、hidew氏がどうして法的主張に耳を貸さず、俺様主張に固執するのか、その根源が一つ見えました。 いい話のネタ(笑い話という意味ではない)でもあるので折角ですから先に関連する話題を記事にしてみましょう。 先に総論的な話をして、次にhidew氏の珍説について指摘します。 長くなったので、今日の所は総論だけ。 なお、先に参照資料と本文中の略称を掲げておきます。 前者の著者、佐藤博史氏は刑事弁護の大家として知られる弁護士で、足利事件の弁護人としても有名な方です。 後者は、司法試験に合格し、実務家を目指して修習する司法修習生が刑事弁護のテキストとして使う本です。実務家になって
肉を過熱しすぎてしまうとパサパサになる。これは誰しも体験したことが在ると思う。 食肉を構成するたんぱく質は固有の温度を超えてしまうと、離水といって水分が分離してしまうのだ。(食肉を構成するアクチンとミオシンは60〜70℃でゲル化し、その温度を超えるとゲルが破壊され離水する事が一因) ふ〜ん、じゃあ、お肉は何でも70度くらいまでの加熱にすれば良いのじゃないの? なんて、考えてしまいそうですが、美味しさはそれだけで決まるワケじゃ無いんですよね。 牛肉の煮込み料理を考えてみると、沸騰状態で何時間も煮込んでいるじゃない。でも、柔らかくておいしいデショ。煮込み料理の場合、結合組織の多いお肉を使います。このお肉をレアで焼いたらゴリゴリで食えたモンじゃないです。結合組織はレア程度の加熱をしたら、がちがちに収縮しちゃうんですよね。 このお肉を煮込んだ場合、結合組織のコラーゲンがゼラチン化するんですね。そし
いやー、ずいぶんとお寒くなってまいりました。マンガのリハビリより身体のリハビリ中のpapaさんですまいどー。今日も文字だけ更新。なんかね、いろいろ考えてると創作意欲が減退するよね。一回吐き出さないと。こういうこと考える脳みそと創作する脳みそって別なのかしら? アウシュヴィッツの嘘法 いきなりですまんです。これ以前にも書いたけど、ドイツに実際ある法律です。正確には1994年改正ドイツ刑法第 131条 ○第三項 と言います。内容は ナチ支配のもとで行われた、刑法第二二〇a条(民族殺戮)第一項に示された行為を、公共の平和を乱す形で、公然とまたは集会において容認し、また事実を否定したり矮小化した者は、五年以下の自由刑または罰金刑に処せられる。 というもの。つまりは「公共の場で大衆煽動的にホロコースト否定したらブチこむよ」ていうことです。コレを理由に「ドイツには言論の自由がナイ」とかよく言われるんで
では前回のつづき。チンプの知的能力について。 チンプの記憶力 タッチパネルを使ったチンプの記憶力テスト。画面のランダムな位置に、1〜8までのアラビア数字が映し出される。すると、チンプは1から順番に手つきよく画面をタッチして消していく。つまり、チンプはアラビア数字が順番を表すことを理解していることがわかる。 次に やはり画面のランダムな場所に1〜8のアラビア数字が映し出されるのだが、1をタッチすると同時に2〜8の数字のうえに■が重ねられて隠される。しかし、チンプはものともせずに2〜8の数字を間違えずに順番でおしていく。このテストを何回か行ったのを映像で見たが、数字が映し出されるとほぼノータイム(1秒以内)に1を押し、その後もノータイムでさくさくと間違いなく数字を押していく。 これ、僕にはとてもできない。 さらに やはり画面のランダムな場所に1〜8のアラビア数字が映し出されるのだが、今度は一瞬
※9月8日イラストをそうにゅう! 「鶴の恩返し」という話がある。 男に助けられた鶴が娘に化けて、男のもとにやってくるお話である。 鶴の娘は、男のためにそれは美しい反物を織ってくれる。 だが、 「織っている間は、けして中を覗かないでください」と男に言い含めて、別の部屋に入っていく。 待っていさえすれば「反物」はできあがってくる。 中を覗こうとさえしなければ「結果」は必ず出る。 「量子力学」の「不確定性原理」や「重ね合わせ」について読むたびに、私はこの話を思い浮かべていた。 男は人としての「業」(好奇心でしょうか)に負けて、ついに中を覗いてしまい、鶴の娘は男のもとから去っていくわけだけれでも、私はそのようにどうしても中を覗きこんで真実を知ろうとしてしまう人間の「業」が好きな方であるが、好まない人もいるのだろうとは思う。 半年ほど前に、 「マイナス1個の光子観測」、「ハーディのパラドックス」 と
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