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ブックマーク / kokokubeta.livedoor.biz (11)

  • 広告β:ナントカ感の正体

    仕事をしていると、たまに謎ワードを聞くことがある。「登場感が欲しい」とか。これはかなり謎だ。わかるようで、わからない。登場感、何となくわかるような気がするが、じゃあそれを作るためには何が必要なのかと考え始めると苦しい。これに限らず、ナントカ感、とつくような言葉がある。スピード感、緊張感、劣等感・・・「感」がつくことによって、どういう変化があるのだろう。 女性が言う、もてる男の条件に「清潔感」というものがある。これは清潔とは違う。単に風呂に入り、歯磨きをしてもだめだ。清潔感にはおそらく二つ条件がある。ひとつは、「手入れをしていることがうかがえる感じ」。無精ヒゲとか、衣服のしわ等がマイナス要因になる。無造作ヘアというのは、ぼさぼさ髪と紙一重だけれど、手入れをしている感じがうかがえればOKだ。もう一つは、「健康であることの表示」。適度な日焼けや、吹き出物などがない肌というのがポイントになる。こ

  • 広告β:ポジショントークで明るい社会

    最近、とあるニュース誌(情報誌?)の購読をやめた。記事のレベルはおそらく高かったと思うのだけれど、「その記事がどういう立ち位置の記事なのか」が、よくわからなかったからだ。読んでいて、「ふむふむなるほど。でも、この記事ってどのくらいの立ち位置なのだろう。これについて、みんなはなんと言っているのかな」、そんなことばかり気になってしまって、肝心の内容が吟味できなくなってしまった。 ネットをちょこちょこ見る生活をはじめて10年もまだ経っていないのだけれど、強く思うのは「人は自分に都合のいい情報を集めるし、主張する」ということだ。少なくとも自分はそうだ。これはネット上では「ポジショントーク問題」ということになる。自分のいる業界やら、自分のやっている商売、自分にとって気持ちのいい情報に理屈をつけて出す、その疑いがあるという問題だ。このような問題意識は、客観的な情報が欲しいという欲求から生まれているの

  • 広告β:分析の続きにアイデアがあるか

    多くの広告代理店のプレゼンは課題抽出からはじまり、最終的にはプランや広告アイデアを説明する流れになっている。プレゼン上はこれらが流れるように進んでいくのだが、思考の流れはどうかというと、そんなにリニアなものではなく、実作業においては途中に大きな「溝」があり、それを超える必要がある。それを人によっては「クリエイティブ・ジャンプ」と呼んだりする。 有名な広告デザイナーの講習など受けていると、聞いていて「思考の道筋はわかるのだが、なぜそれを思いついたのか?」という事例などによくぶち当たる。なぜ思いついたのですか?と聞いても仕方がない。思いついたから思いついたのだ、ということになってしまう。別にそのデザイナーがコツの出し惜しみをしているわけではなくて、そこには立ち戻れない溝があるということだと思う。 課題を解決しようとするときには、どこを解決すればよいか?という視点で、問題点を洗い出したりする

  • 広告β:批評に足る広告はなくなったか

    雑誌「広告批評」が来年休刊するようで、いろいろな広告系ブログで言及がある。自分はあまり熱心な読者でもなかったが、ちょっと気になった。思うに、広告の批評は広告プラン(ニング)に対してなされてきた。そして、広告プランニングが疎外されていくという状況の中で、対となる批評行為も成り立たなくなっていくかもしれない、という話だと思う。ここでいうプランニングとは、メディアプランニングだけでなくて、マーケティングやクリエイティブ開発全体を含んでいる。そして、これは業界全体に発生している構造問題だ。 プランニングというのはプランナーの労働に紐付いているので、マス向けだろうが、ネット向けだろうが一定の金額がかかる。で、もともとテレビ中心のマス広告の時代では、メディアの絶対金額が大きい=コミッションが大きいのでプランニングはタダ同然で提供しても十分に仕事が回った。いや、おつりが来た。悪意のある言い方をすると、

  • 広告β:意志決定の謎

    意志決定には、謎があると思う。 国家の意思決定といえば、政治が思いつく。 政治は意志決定の連続であるが、私の目から見ると、 「いったいなんでそんなことになるのか?」「この人達はおかしいのか?」 そんな決定を見ることも珍しくない。どうなっているのか? 頭がおかしいのだろうか?そんなことはないだろう。 クライアントのところへいく。クライアントも意志決定をしている。 とんでもないオリエンペーパーを渡されることがある。 なにこれ?一ヶ月かけて、これって・・・何も決まってないのでは? 迅速に意志決定の検討をする・・って何も言っていないのでは? クライアントは頭の弱い人なのか?そんなことはない。 意志決定には謎がある。外部から見ると、悪魔的な力が働いて、 どうみてもおかしい、変な意志決定が出力されているように見える。 おそらく、悪徳祈祷師がいるのだろう。 もしくは、古代中国

  • 広告β:幻想の落とし前

    Googleも気になるんだけれど、広告業界的にもっと気になるニュース。 車を買わず、酒もあまり飲まない。休日は自宅で過ごす。無駄な支出を嫌い、貯蓄意欲は高い――。日経済新聞社が首都圏に住む20代の若者を対象に実施したアンケート調査の結果、予想以上に堅実でつましい暮らしぶりが浮き彫りになった。消費を喚起するにはかなり手ごわい相手といえそうだ。(NIKKEI NET) 実は上記の若者はそのまますべて私に当てはまってしまうのだが、私と同じ 20代の人たちは、以下のようなものにどのような反応を示すだろうか。 ほしいものはいつでも あるんだけどない ほしいものはいつでも ないんだけどある ほんとうにほしいものがあると それだけでうれしい それだけはほしいとおもう ほしいものがほしいわ (糸井重里、西武百貨店、1988) バブル期真っ只中、まさにこれぞ!な広告である。 私

    TZK
    TZK 2007/08/28
  • 広告β:電通と博報堂の違い

    最近業界ネタとか少ないんですが、一定需要のあるネタとして(笑) 業界各社の違い(とくに電博)っていうのがあります。 その辺について、面白い記述があったので引用します。ビジネスマンの真価は接待や会の場で問われると、よく言われます。 広告代理店の双肩、博報堂と電通は「愚直さ」と「企み」でそのスタイルが全く異なるそうです。 博報堂はとにかく「人がいいというべきか、『えっ、こんな人を接待しても何にもならないよ』という社員まで飲みに連れて行く、博報堂の人は愚直に尽くすタイプ」なのだそうです。やがて「こんな人」が突然出世してピュアに尽くしていた博報堂に仕事が転がり込んでくる、というスタイルです。 一方、電通はというと、「人を見る目、先を読む目がある。クライアントの人間と会する場合でも、この人間は必ず出世する、もしくは決定権を持つ、仕事ができるという人を選んで誘う」のだそうです。(今日の言

  • 広告β:トヨタがCMをやめない理由とか雑考

    ある女の子が、意中の男の子に告白するときに、 みんなの前でするべきか、体育館の裏で一対一でするべきか。 状況によってとるべき戦略は異なるような気がする。 両思いだったらどっちでもいいような気がするけれど、 相手の男の子が恥ずかしがり屋だったら体育館の裏だろうか。 逆に、牽制したいライバルがいるなら、あえてみんなの前でして 既成事実を作ってしまったほうがいいのかも。 男の子が優柔不断だった場合、周りの男の子(女の子)の力を 借りたいから、みんなの前で告白して追い詰めてく感じでもよいか。 その男の子が、強い意志を持っていて、プライドが高かったら、 周りの影響を嫌がるから、直接一対一のほうがいいだろう。 なんてなんて。中高生でもないのにそんな議論をしてもしょうがない。 トヨタがなぜ今でもTVCMの絨毯爆撃をしているのか考えてたのだが、 そこにはやはりある程度の合理性があ

    TZK
    TZK 2007/06/25
  • 広告β:ブランド好きな日本人からブランド企業が出にくいのはなぜか

    たいして海外経験もないくせに、ここで日人論をぶつのは気が引けるが、 少々雑な前提のもとに、以下、試論をすすめさせていただく。 なぜ、日人はブランド好きとされるのか。 それなのに、なぜ、日からは世界的ブランドが出にくいのか。(※) そして、以上のような問いがそもそも成り立つとしたら、私の答えは、 「日人は価格を設定する能力に欠けているから」である。 過酷な労働条件を受け入れるプログラマというのは、ダンピングをしています。 つまり、労働力の不当な安売りです。 来、プログラマは、サービス残業を強要されたら、それを拒否すべきです。 あらかじめ無理なスケジュールだとわかっているプロジェクトも、拒否すべきです。 安い賃金で働くことも拒否すべきです。 それらを拒否せずに、受け入れるプログラマが多いから、他のプログラマまでそれらを受け入れなければならなくなるのです。(分裂勘

    TZK
    TZK 2007/02/18
  • 広告β:管理職は職階のひとつでなくて職業のひとつかも

    Mediologicさんのところでとある広告会社の中間管理職問題が語られてます。 ただ、正直、あの会社の問題点は、いい若手を立派な中間管理職に育てるための制度と環境がなかった、ということではないか、という提言はしておきたい。(なぜあの会社を辞めるのか、辞めたのか〜尊敬できる中堅クラスの不在問題)それがどこの会社かは置いておいて(わかるけど)、 広告代理店の中間管理職ってどこもそうなんじゃないかなと思うわけです。 や、すべての代理店を見てないので、断言はできませんが。 で、確かに「育てる制度と環境」はないのだろうと思うのですが、 もうひとつ、「誰も中間管理職なんかやりたくない」というのはないでしょうか。 ここに調査データがひとつあります。 <20~30代の男性に聞きました:あなたはどこまで出世したいと思いますか> 42.4% 出世しなくていい 19.4% 社長まで 14.

    TZK
    TZK 2007/01/10
  • 広告β:「美しい国」は広告的にはNG・・・だと思う

    現首相、安倍氏のスローガンが「美しい国」らしいですね。 不評なのかどうかはよくわかりませんが、ネット界隈ではあまり評判がよろしくない。 さて、広告会社は企業スローガンを決めるお手伝いを行うことがあります。 その観点からみて、「美しい国」というスローガンはどうなのか。 まず、スローガンというもののもたらす役割について考えます。 端的に言うと「これから向かうべき先をはっきりと指し示す」これです。 策定のときにはずせないのは以下の点。 ○何かに迷った際には、選択の際の判断基準になること。 そもそもスローガンは迷いを断ち、特定の方向へ導くものだからです。 ○見る人によって解釈にブレが生まれにくいこと。 スローガンは多くの人に対する指針です。見る人によりぶれてはいけないんです。 自分だけはっきり分かっていても仕方がありません。 さて、その観点でスローガン「美しい国」をみていく

    TZK
    TZK 2007/01/05
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