事件で犠牲になった各国の人々に哀悼します。 アルジェリアのイナメナスで起きたイスラム過激派による人質事件がひとまず収束した。事件の全貌はいまだにわからないが、報道などに触れてきた範囲で思うところを書いておきたい。 事件の背景には、フランスによるマリ空爆と、リビアの崩壊の二つがある。 一点目に関連するマリ情勢については、このブログでは昨年4月(参照)と12月(参照)に言及した。 今回の事件は2か月ほどの仕込み時間があったので、フランスによるマリ空爆を待っての事件ということではなかったが、マリ情勢はこのブログでも触れたようにすでに不安定化しておりフランスの介入も想定される事態だったので、関連がないとは言えない。 また日本ではマリ情勢について報道が少なかったが、この地域のアルカイダに関連するイスラム過激派の活動は一昨年あたりから活発化しているので、その点でも今回の事態も想定されないものではなかっ
今回のテロで被害者の方の名前を報道するかどうか、色々議論がある。 先に僕の私見では、実名報道に一定の意義はあるとは思っていて、同時に意味はないかなと思っている。 言ってしまえば、いまの報道って実名出したところでお涙頂戴しかできていない。 本来この件で報道すべき点は ・アルジェリアの政情や治安状態などの事件背景 ・軍が強硬策に出た背景やその練度 ・日本政府の対応 ・外交面での各国の介入 ・ガスプラントの資源戦略上の重要性 ・犯行グループの詳細や事件背景 あたりだと思う。僕はね。 そういった報道の中で被害者の実名が必要であれば出せばいいと思うし、必要ないなら流す必要はない。 もっとぶっちゃけて言ってしまえば、そのような報道を行うに当たる取っ掛りとして、例えば導入部分で情緒的な部分が必要であるならば、遺族取材もやればいいとは思う。 ただし、そういった「知る権利」のための報道を果たさず、よくわから
西アフリカのマリでは、トゥアレグと呼ばれる北部の遊牧民が長年、独立や自治を求めて南部にある首都バマコの中央政府に対して武力闘争を続けてきました。 この対立が激化するきっかけとなったのが、おととしのリビアの内戦でした。 トゥアレグの人たちは度重なる干ばつなどで経済的に困窮していたこともあり、リビアのカダフィ大佐のもとで、傭兵として働いていた人が数多くいました。 リビアの内戦で戦闘の経験を積んだトゥアレグの人たちが、カダフィ政権崩壊後大量の武器とともに帰国して新たな武装勢力を組織し、去年、2012年1月ごろからマリ政府に対する攻勢を強めていきました。 これに隣国のアルジェリアなどで勢力を伸ばしていた「イスラム教・マグレブ諸国のアルカイダ」など国際テロ組織・アルカイダ系のイスラム過激派が合流し、北部の拠点都市を次々と攻略していきました。 こうしたなか、去年3月には武装勢力と戦っていた政府軍の一部
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