『MUNTO』に続く、自社オリジナル作品である『たまこまーけっと』。 第1話「あの娘はかわいいもち屋の娘」は、山田尚子監督らしさが満載の回だった。 『可愛らしさ』が全編に渡って溢れている。それは『けいおん!』のときよりも、積極的に描かれており、『けいおん!』よりも女子っぽさがアップした感じだ。冒頭の北白川たまこと常盤みどりと牧野かんなの下校シーン。光が当たった地面を飛び越えようとする彼女たちの所作。一人一人のジャンプをする時の手の動きや姿勢や着地など、肌理細やかに作られている。牧野かんなが影の手前で着地してしまう描写も良い。ここでは、『けいおん!!』的芝居(一期ではなく二期の方)が採用されている。『けいおん!!』的芝居っていうのは、僕が勝手に使っている造語なのですが、以前の記事で書いたように、登場人物の可愛らしさを最大限に表現するために、記号的な芝居ではなく人物の所作を最大限リアルに近づけ