デカルコマニア 長野 まゆみ [Amazon] 読了。 中世の文字で綴られた五百年前の革装丁の本には、二百年後の少年の一夏の出来事とそれにつらなる出来事が少年自身によって記されていた。2013年に生きる十四歳の少年が読み解いた、謎に満ちた不思議な家族の物語。 2013年U大陸の西にある王国ポルトラノ。新型インフルエンザに罹患した少年シリルは、先生から宿題として王国八百年委員会が募集しているタイムカプセルに搭載するテキストを書くことを提案された。かれは伯父の図書室でみつけた《デカルコマニア》という風変わりな活字で印刷された一冊の本を見つけ、記されている一族の物語に虜になった。そこでより理解するために家系図を作り始めたが、たちまち行き詰ってしまった。〈この家族の当代の長はD卿で、2013年現在63歳になる。彼は2196年に生まれた。〉 基調は少年のひと夏の出来事です。 それに、 港町。 マシュ