2日の衆院予算委員会で、自民党は事前の「質問通告」を拒否した。与党時代に民主党に苦しめられた意趣返しのようだが、政府側は官房副長官まで質問内容を事前に教えてもらう「質問取り」に奔走。低レベルの「政治主導」が繰り広げられた。 松野頼久官房副長官は1日夕、大島理森幹事長の事務所を訪ね、ドアに「午後5時半に来ました。詳細な質問取りをさせてください」と書いた名刺を貼った。後藤田正純氏の元も訪ね、質問内容を教えてくれるように頼んだが、後藤田氏は「細かな揚げ足取りの質問はしないから安心しなさいよ」とはねつけた。加藤紘一元幹事長にも内閣総務官室や財務省国会担当職員らが相次いで訪問したが無視を決め込んだという。 結局、自民党側が示したのは「マニフェスト政治について」という抽象的な「質問要旨」ばかり。平野博文官房長官は「これでは抽象論で終わる」とこぼしたが、自民党はねじれ国会で散々苦しめられただけに簡単に政