平和祈念展示資料館では、第二次世界大戦における、兵士、戦後強制抑留者、海外からの引揚者の労苦について、国民の理解を深めるための活動の一つとして、他館と連携した交流展を行っています。令和5年度は、熊本県球磨郡錦町の錦町立人吉海軍航空基地資料館(愛称:山の中の海軍の町 にしき ひみつ基地ミュージアム)との交流展を開催します。 「人吉海軍航空基地」は、昭和18(1943)年に、九州山地にかこまれた、海のない人吉盆地につくられました。海軍飛行予科練習生への教育施設として運用が始まった人吉海軍航空基地は、2度にわたる空襲と戦況の悪化により、特攻訓練基地、本土防衛基地へとその役割を変えていきます。そして、基地の周辺には、本土決戦に備え、膨大な数の地下軍事施設が建設されていったのです。 本企画展では、人吉海軍航空隊の様子をとらえた写真や、今に残る地下軍事施設からの出土品など、ひみつ基地ミュージアムが所蔵