理化学研究所の発表によれば、イエシロアリの腸内に共生する原生生物「Pseudotrichonympha grassii」の細胞内に共生している細菌「CfPt1-2」のゲノムが完全解読された(プレスリリースハイライト)。その結果、「CfPt1-2」は空気中の窒素を吸収して(別に原生生物の窒素老廃物もリサイクル)、アンモニアに変換し、最終的に19種類のアミノ酸といくつかのビタミンを合成していることが分かった。イエシロアリが窒素分が非常に乏しい枯死材を栄養源としながら、窒素欠乏に陥らずに旺盛な繁殖力を保つゆえんであるとのこと。木質バイオマス燃料の開発や、(逆に)害虫駆除法の開発に貢献することが期待される成果であるという。