兵庫県が宝塚、西宮両市境に建設を検討していた武庫川ダムが事実上、中止になったことがわかった。県は、今後20年間の県の河川整備方針となる「武庫川水系河川整備計画」原案に建設を盛り込まず、26日、諮問機関「武庫川流域委員会」に示した。県では堤防強化などの治水対策の強化に転換する。 原案は同ダムについて「合意形成が困難」「完成まで十数年を要し、その間は整備効果が発揮できない」とした。今後、同委員会での審議などを経て、2010年度内にも計画を国土交通省に提出する。 県は、1993年に同ダムの建設事業に着手。総工費300億円のうち、約15億円を投入したが、「自然環境が破壊される」と反対運動が起こり、2000年に貝原俊民・前知事が「ゼロベースから検討する」と表明。その後、同ダムの建設可否を含む治水対策を検討していた。
西陣織工業組合は6日、京都市上京区で開いた新年総会で、つづれ織りの国旗と民主党の党旗を、来賓で訪れた前原国土交通相らに贈呈した。昨年8月、同党の集会で国旗を縫い合わせて作った党旗が掲げられ、問題になったため、同組合の渡辺隆夫理事長は「日の丸を張り合わせるのではなく、日本の代表として、きちんとした上等な旗を持って」とくぎを刺した。 国旗は縦0・73メートル、幅1・05メートル、党旗は縦0・73メートル、幅1・35メートル。昨年9月の新政権発足を祝い、職人約20人が爪で緯(よこ)糸をかき寄せて織る伝統的な手法で約3か月かけて織り上げた。 同組合が政党へ旗を贈るのは初めて。前原国交相は「素晴らしい出来栄えで、大変ありがたい。首相官邸に渡辺理事長に来てもらい、鳩山首相への贈呈式を行い、できれば党本部の代表室に飾りたい」と述べた。 また、同組合は2009年度の「京・ベストタイ・ドレッサー」に、前原国
橋下知事(左)を表敬訪問し、消費者問題について応酬する福島消費者相(21日午前、大阪府庁で)=関口寛人撮影 消費者問題で大阪府庁を訪れた福島消費者相と橋下徹知事が21日、改正特定商取引法を巡ってちょっとした応酬を繰り広げる場面があった。 議論となったのは、自治体が配布している「訪問販売お断り」シール。消費者庁は「シールは業者の訪問を拒む意思表示には当たらない」との見解を示している。 橋下知事は「高齢者らを悪質な訪問販売から守るには、法律上、シールの有効性を担保すべきだ」「消費者庁は業者の味方。悪徳弁護士の代表と言われた僕が、人権派弁護士と言われていた福島大臣と入れ替わっている」と皮肉交じりに批判すると、福島消費者相は「あなたは法律家でしょ。適用するには法改正しないとダメ」と応酬した。 「え〜」とまゆをしかめた橋下知事は「歯切れがいい福島大臣らしくない」とたたみかけ、福島消費者相はようやく「
国土交通省や、大阪、兵庫両府県など地元自治体、関西空港会社、関西経済界などでつくる「関西3空港懇談会」は30日、関西、大阪(伊丹)、神戸の関西3空港の「一元管理」を目指すことを決めた。12月14日に正式合意する見通し。関空会社が伊丹空港を運営し、同空港の収益を関空会社の経営改善に充てることも含め、関係者で今後、3空港を一体運用するための具体的な手法を協議する。政府の行政刷新会議の「事業仕分け」で、関空会社への補給金160億円が「凍結」とされたことから、関西3空港の将来像を示す必要があると判断した。 関西3空港は、関空が関空会社、伊丹が国、神戸が神戸市と、設置・管理者が分かれている。設置・管理者が異なる複数の空港を一つの運営主体が一元管理するのは、国内では初めて。 懇談会はこの日、非公式会合を開いて、関空会社に対する補給金凍結への対応策を協議。解除のため、「将来的な経営統合を見据えた3空港の
橋下知事、購入案可決に深々と一礼 1歩前進しそうに見えた「WTC遷都」は再び混沌(こんとん)としてきた。大阪府の橋下徹知事が執念を燃やす、大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への府庁舎移転問題。府議会はビル購入の補正予算案のみ可決する「先行取得案」でまとまりつつあったが、27日未明に一転、移転条例案も採決することに。午後の本会議では予算案を可決したものの、移転条例案は否決され、本庁舎として使う見通しのないままビルを取得する、あいまいな結末となった。 正午過ぎからようやく始まった本会議では、まず移転条例案の採決が行われ、大差で否決されると、橋下知事は目をきつく閉じた。 しかしその後、買い取りの補正予算案の投票結果について「白票(賛成)61、青票(反対)50」と可決が発表された際には、橋下知事は大きく息を吸い込み、座ったまま深々と一礼した。 「自公の仲は維持したいが、もう自民との
読売新聞社が25日に実施した神戸市長選の出口調査結果によると、現職・矢田立郎氏(69)は、単独推薦を受けた民主党の支持層の4割強しか固められず、無党派層の取り込みでも、新人のウェブ制作会社顧問・樫野孝人氏(46)に20ポイント以上の差をつけられており、苦戦の要因が浮かび上がった。 政党別では、矢田氏を単独推薦した民主党の支持層の投票先は矢田氏45%、樫野氏の42%とほぼ互角。自民党支持層は矢田氏に51%と、樫野氏の40%を上回ったが、公明党支持層は矢田氏に4割弱しか投票せず、5割以上が樫野氏支持に回った。公明党支持層に民主単独推薦への反発があったとみられる。 無党派層は54%が樫野氏を支持、矢田氏は30%にとどまった。前回、矢田氏に投票した人で、今回も矢田氏に投票したのは52%に過ぎず、樫野氏に37%が流れた。 調査は市内の投票所72か所で、投票を終えた有権者を対象に行い、2642人から回
大阪市の第3セクタービル・大阪ワールドトレードセンタービルディング(WTC)への大阪府庁舎移転問題で、橋下徹知事は30日、府庁で報道陣に、現本庁舎を残したまま、WTCビルを買収する「第2庁舎案」について、「否定はしない。最後まであらゆる可能性を探る」と述べた。可決には府議会で「3分の2」以上の賛成が必要な庁舎移転条例案が否決される公算が大きいことから、現実路線で府議会との接点を探る狙いとみられる。 庁舎移転条例案とセットで府議会に提案しているWTCビル買収のための補正予算案は過半数の賛成で可決できる。3月議会では、議会の過半数を占める知事与党の自民、公明を中心に、補正予算案だけを通過させる第2庁舎案が浮上したが、橋下知事は「府民に分かりにくい」と拒否していた。 自民党の中堅府議は「知事が現実的な議論をする姿勢を示せば、過半数はとれるかもしれない」と、知事発言を評価した。
堺市長選で相乗り批判を展開し、新人初当選の原動力になった橋下徹・大阪府知事(23日午前11時、堺市堺区で)=里見研撮影 相乗りの現職市長が敗れた〈堺ショック〉から一夜明けた28日午前8時、神戸市中央区の公明党兵庫県本部に、市議や県議ら計16人が集まった。 ミナト神戸の顔を決める市長選の告示が10月11日に迫る。過去2回、与野党相乗りで支えた矢田立郎氏(69)が3選を目指す。 市議会は民主、自民、公明3党が矢田氏支援でまとまっていた。しかし、その3党に前夜の堺市長選の結果が重くのしかかる。バンザイしたのは、「相乗り候補」の現職木原敬介氏(69)でなく、橋下徹・大阪府知事が応援した元府政策企画部長竹山修身氏(59)だった。 「自主投票がいい」「矢田氏を評価しているのに自主投票はいかがなものか」。会議では堺で吹き荒れた相乗りへの「逆風」を受け、意見が飛び交った。結局、民主党が矢田氏を単独推薦しな
衆院選後、近畿で初めての政令市長選となる堺市長選(13日告示、27日投開票)で、民主、自民、公明3党が現職の木原敬介氏(69)を事実上、相乗り支援するのに対し、民主党の中野隆司府議(52)(柏原市選出)が“造反”し、大阪府の橋下徹知事が応援する対立候補の新人竹山修身氏(59)を支援することがわかった。 木原氏は過去2回の市長選で3党相乗りで当選。政令市に昇格した今回は、民主党が政令市長選での相乗りを禁止しているため、同党府連は自公両党が推薦する木原氏への推薦を見送った。しかし、3党の府議や市議が木原氏の陣営に加わっており、実際には3党相乗り状態。一方、橋下知事は、前府政策企画部長の竹山氏の支援を表明し、3党と対立している。 中野府議は読売新聞の取材に対し、「衆院選であれだけ激しく、自公と戦ったばかりなのに、相乗りはおかしい。橋下知事を応援したいという思いもある」と話している。民主党府連幹部
風欲しい野党「推薦」連呼 勢い怖い自民「矛先」向けず 30日の投開票日に向けた舌戦が続く衆院選で、民主党が候補者擁立を見送った選挙区の〈民主票〉の行方が焦点になっている。推薦を受けた社民党や国民新党の候補は「民主色」を前面に出して取り込みを図るが、ライバルの自民党候補は「民主不在」のアピールに躍起だ。読売新聞の序盤情勢調査で示された民主党への強烈な追い風。乗りたい他の野党、かわしたい与党が激しくせめぎ合う。 「民主党なき選択 高槻・島本は自民VS社民」 自民党前議員と社民党前議員がぶつかる大阪10区(大阪府高槻市、島本町)。自民候補陣営が今月、全戸配布した機関誌にそんな派手な見出しが躍った。記事は社民党の教育、外交政策を批判し、「政権交代が実現したとしても、社民の極端な主張は、民主の政策を大きく歪(ゆが)めます」と結ぶ。 街頭演説でも、自民候補の矛先は一貫して社民党に向き、民主については「
18日の公示まで1週間を切った衆院選。兵庫県尼崎市の兵庫8区で対決する前公明党幹事長の冬柴鉄三氏(73)、新党日本代表の田中康夫氏(53)両陣営が、白井文・尼崎市長(49)に支援の〈ラブコール〉を送っている。本人は「市政に専念する」と中立を明言するが、選挙区が重なる市長選で前回10万票以上を集めた人気は魅力で、水面下の綱引きはさらに白熱しそうだ。 白井市長は航空会社の元客室乗務員。市議を経て、2002年に与野党相乗りの現職を破り、全国最年少の女性市長(当時)となった。06年には自民、公明両党が推す新人を2倍以上の得票差で破り、再選した。 田中氏陣営には、「白井市長とは政治理念が近い。当然、動いてほしい」(支援者)との期待が強い。市長は長野県知事時代からの田中氏と同様、「しがらみのない政治」「情報公開」などを掲げているからだ。 だが、関係者が支援を依頼したところ、「中立を守る」と固辞されたと
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く