18日告示の総裁選を控えているにもかかわらず、自民党内には、候補として名乗りを上げる議員も、特定議員を担ごうとする議員も出てこない静けさが漂っている。衆参ともに第一党でない完全な「野党総裁」になることもあってか、有力候補は続々と不出馬を表明するか、模様ながめを決め込む一方、「世代交代」を叫ぶ中堅・若手も独自候補を擁立するまでに至らないからだ。惨敗ショックが尾を引いているとはいえ、このままでは自民党は「人材難」だとの印象を与えかねない。 (水内茂幸) 先月30日の衆院選後、自民党内は特別国会での首相指名選挙の候補者をめぐって混乱した。だが、首相指名直前に麻生太郎首相が総裁を辞任すると表明。これを受けて8日の両院議員総会では元農水相で同総会長の若林正俊参院議員に投票することで決まり、党内は「ポスト麻生」の行方が最大の関心となった。 しかし、「大本命」とされていた舛添要一厚生労働相や、昨年の