ロシアのメドベージェフ首相が国後島入りした。2010年11月に続く2度目の北方領土訪問である。 首相は択捉島を訪れるとの情報もあった。悪天候のため急遽(きゅうきょ)、国後に変更されたもようだが、今回は閣僚も引き連れている。日本固有の領土である北方四島の不法占拠を固定化する暴挙であり、断じて許すことはできない。 前回、メドベージェフ氏は大統領だったが、「双頭体制」を組むプーチン首相(当時)の意向に忠実に従っていたとの見方が大勢だ。大統領に復帰したプーチン氏が6年の任期を見据え、自らの決断で首相を派遣して日本側に揺さぶりをかけたといえる。 2日には、近年で最大規模となるロシア海軍のミサイル駆逐艦など26隻の艦隊が宗谷海峡を通過したことが確認された。サハリン近海では演習も行った。首相の北方領土訪問に合わせたのか。 プーチン氏は6月中旬、野田佳彦首相とメキシコで行った就任後初の首脳会談で、領土問題