力による現状変更への非難や警戒を国際社会から集めていながら、改めるどころか、開き直っている。 モスクワで開かれた中露首脳会談の印象だ。 習近平国家主席とプーチン大統領は戦勝国の立場を強調し、過去の歴史をめぐり日本を牽制(けんせい)する姿勢を打ち出した。 一方、東シナ海、南シナ海での国際ルールを無視した中国の海洋進出、ロシアによるウクライナへの軍事介入が改まる気配はみられなかった。 自由や法の支配といった普遍的価値の実践を、いかに中露に受け入れさせるか。日米や他の先進国には、結束の必要性を再認識する日になったといえよう。 先進7カ国(G7)の首脳は、軒並み戦勝70周年式典を欠席し、出席したのは中露の友好国など約20カ国にとどまった。10年前の同じ式典には、日米を含む倍以上の国から首脳が参加した。 そのこと自体、ウクライナ問題がロシアの国際的地位の凋落(ちょうらく)を招き、中露が国際秩序を乱す
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