北朝鮮の朝鮮人民軍対外諜報機関「偵察総局」の男性工作員が身分を隠し、国連児童基金(ユニセフ)職員として勤務していることが21日、分かった。朝鮮半島関係者が明らかにした。同局工作員の職員採用は、北朝鮮による1月の核実験を受け、国連の安全保障理事会が3月に実施した制裁決議に違反している。工作員は、子供の命を守る職員としての顔を持つ一方、同局から敏腕諜報員として高い評価を得ていた。 関係者が把握した元北朝鮮高官の証言などによると、工作員は現在、ユニセフのソロモン諸島事務所に勤務。偵察総局の前身、朝鮮労働党35号室に所属していた工作員は2000年代以降、モンゴルやフィジーでユニセフ職員などとして活動し、各国要人の抱き込み工作や軍事情報収集を行っていた。 09年に発足した同局は、工作員の一連の活動について、「各国の軍事情報を素早く集めることができる優秀な人物」と評価していた。 工作員は、モンゴル滞在