みんなで何かを決めるとき、全員が一致することなんて、めったにない。たいてい、「多数派」と「少数派」に分かれ、多数決をとれば多数意見が通りやすい。それが民主主義の「常識」である。でも、それって本当に正しいんだろうか? そもそも、1人1票である必要があるんだろうか? そんな民主主義の根本を問う議論が世界で盛り上がっている。火を付けたのは、日本で叫ばれて久しい「シルバー民主主義」の問題だ。(玉川透) 毎年9月の第3月曜日は、「敬老の日」。長野市在住の金子孝義さん(71)は、この日が近づくと、やるせない気分になる。 5年ほど前、町内で催される「敬老会」に世話役の一人として参加した。70歳以上の約130人が招待され、その半数が出席して公民館で食事をしながら盛大に祝った。希望者には送迎タクシーを手配し、まんじゅうの記念品も出る。金子さんは驚いた。この行事だけで毎年の運営費が20万円を超えるという。これ
