安倍晋三前首相は2日、地元の山口県下関市役所を訪問し、集まった市民らに首相退任を報告した。安倍氏は「総理大臣の職責に専念できたのも地元が力強く支えてくれたからだ」と述べ、7年9カ月におよぶ首相在任期間中の地元の支援に感謝した。 同市役所では、前田晋太郎市長をはじめ市職員や市民ら約300人が安倍氏の訪問を出迎えた。市職員から花束を受け取った安倍氏は「『心をつくし力を尽くし薀(うん)を発して惜しむなかれ』という吉田松陰先生の言葉に従いながら全力を尽くしてきた」と、地元長州が輩出した偉人の言葉を引用し、「菅義偉政権を一議員として支えながら、下関のためにも全力を尽くしていきたい」と、今後の抱負を語った。 その後は前田氏と約10分間、非公開で面会。前田氏によると、新型コロナウイルス感染拡大を受けた国の経済対策に話題がおよび、安倍氏は「財務省とのやりとりが大変だった」などと話したという。面会後、前田氏