姉が北朝鮮に拉致され45年。弟は街頭署名で関心の薄れを感じる。特に子連れの母親の反応が悲しい。問いたい。「自分の子が被害に遭ったらどうしますか」 鹿児島県日置市吹上浜で1978(昭和53)年、市川修一さん=当時(23)=と増元るみ子さん=同(24)=が北朝鮮に拉致されてから、12日で45年となった。家族の高齢化と事件への関心の低下が進む中、日本政府は北朝鮮に対話に応じるよう働きかけているが、目立った進展は見られていない。増元さんの弟照明さん(67)=東京都中央区=に、政府への評価や北朝鮮にいる家族への思いを聞いた。 ■増元照明さん(67歳)=東京都中央区 -岸田文雄首相が日朝会談実現に向け、直轄のハイレベル協議を進めると表明した。 「水面下で実務者が接触したという報道があり、進展への期待もある。だが、解決済みとの主張を続ける北朝鮮のペースに巻き込まれないか、不安のほうが大きい。北朝鮮と関係