【ソウル=時吉達也】韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は1日、新年の辞を発表し、日米韓の安全保障協力などを通じて「力による真の恒久的平和」の構築を進めると述べ、核・ミサイル開発を進める北朝鮮を牽制(けんせい)した。申源湜(シンウォンシク)国防相も新年の辞で「韓国を脅かす北朝鮮の挑発的妄動は、破滅の前奏曲になる」と警告した。 尹氏は、米国が核を含む戦力で同盟国を守る「拡大抑止」を軸とした米韓連携強化により「北朝鮮の核・ミサイルの脅威を根源から封鎖する」と強調。防衛産業の育成も進め、2027年までに「4大輸出大国」入りを目指すとした。 申氏は、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党総書記が12月末の中央委員会拡大総会で「南朝鮮(韓国)全領土を平定するための準備」を進めると表明した点に反発。新年も北朝鮮による挑発行動が続くと分析し、「韓国軍は敵を圧倒できる態勢を強化しなければならない」