タグ

ブックマーク / www.newsweekjapan.jp/fujisaki (6)

  • 日本で車椅子利用者バッシングや悪質クレーマー呼ばわりがなくならない理由

    <バリアフリーを要求する車椅子利用者を「わがまま」と非難する背景には、障害者を助けるのは「善意」からなので、それ以上を求めるべきではないという考え方がある。だが今は、その考え方にパラダイムシフトが求められている> 3月15日、「車椅子インフルエンサー」として活動している中嶋涼子氏が、イオンシネマで映画館スタッフの介助を得て映画を観たところ、観賞後、責任者に今後の利用を断られ、悔しかったことをSNSに投稿した。イオンシネマは翌日、従業員の不適切な対応についてホームページ上で謝罪した。ところがその後、SNSでは中嶋涼子氏に対するバッシングが巻き起こった。 近年、事業者のバリアフリー対応について公然と批判する障害者は、世間からの謂れのない攻撃に晒されている。4月からは障害者差別解消法に基づいて、障害者に対する「合理的配慮の提供」が義務化される。社会で進んでいくバリアフリー政策と、人々の意識のギャ

    日本で車椅子利用者バッシングや悪質クレーマー呼ばわりがなくならない理由
  • アイヌ文化をカッコよく描いた人気漫画「ゴールデンカムイ」の功罪|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト

    <北の大地で繰り広げられる壮大なアドベンチャーを通じて「アイヌ文化への関心を高めた」と政府も評価する漫画や回顧展に潜むプロパガンダ> 『週刊ヤングジャンプ』で連載されていた野田サトルの人気漫画ゴールデンカムイ」が4月28日に完結した。漫画の完結に先駆けて、実写映画化が発表され、また雑誌発売直後から6月末まで、「ゴールデンカムイ展」が東京ドームシティで開かれている。 漫画の舞台は日露戦争後の日。アイヌが隠したという金塊を求めて、元日軍人の青年とアイヌの少女が様々なキャラクターと協力あるいは敵対しながら、北海道やサハリンを旅するというもの。登場する個性豊かなキャラクターの人間ドラマや、作中で紹介されるアイヌの文化なども人気となり、ベストセラー作品となった。 しかしSNSでは『ゴールデンカムイ』の実写化や展覧会などのイベントや漫画の最終回に対して、アイヌの歴史についての無理解さが露呈して

    アイヌ文化をカッコよく描いた人気漫画「ゴールデンカムイ」の功罪|ニューズウィーク日本版 オフィシャルサイト
  • 自宅療養で人々を見殺しにすると決めた菅首相

    <菅政権は全力で国民の生命を救おうとはしていない。何もしなくても「政権は安泰」と高を括っているからだ> 8月2日、政府は新型コロナウイルスで、「中等症」であっても「症状が軽い」あるいは「重症化リスクの少ない」患者に関しては、「自宅療養」を可とする方針を出した。これまでは原則的にコロナ患者は入院、無症状や軽症の場合は宿泊施設に入るという方針で進めていたが、その方針を転換したかたちだ。 オリンピックの開会式を含む7月の4連休以降、日全体に渡って新型コロナウイルスの急増がみられ、特に東京では一日4000人を越える感染者が出ている。すでに小池百合子都知事は比較的軽症の独身者に対して「自宅を病床のようなかたちで」と「自宅療養」を勧めていた。また、今年春に大阪で感染者が急増した際、入院もホテルなどの施設に入ることもできず、自宅でほぼ放置された患者が続出した。大阪の死者数の多さは、それが一因だと言われ

    自宅療養で人々を見殺しにすると決めた菅首相
  • 「慰安婦は売春婦」のラムザイヤー論文で、アメリカは日本の歴史修正主義に目覚めた

    2007年、従軍慰安婦について「旧日軍 が強制的に連行した証拠はない」とした当時の安倍晋三首相に抗議する台湾の元慰安婦(台北) Richard Chung (TAIWAN)-REUTERS <慰安婦制度は日軍による「性奴隷制度」だったことは学術的に立証済みなのに、なぜ今更このような論文が出てきたのか。いずれにせよ、米学会では撤回要求が殺到している> 2020年12月、ハーバード大学のJ・マーク・ラムザイヤー教授が、「太平洋戦争における性行為契約」という論文を"International Review of Law and Economics"に発表した。ゲーム理論を用いて日軍「慰安婦」制度が単なる「商行為」であったことを示そうとする試みで、国際的な問題となっている。 この論文は経済専門誌の査読を経て発表されたものだ。それにもかかわらず資料に書かれている内容とは真逆の帰結を導き出したり

    「慰安婦は売春婦」のラムザイヤー論文で、アメリカは日本の歴史修正主義に目覚めた
  • 「バイデンが井戸に毒を入れた」は、なぜ差別扇動投稿なのか

    <10年前の3.11を思い出させる強い地震が東北地方を襲ったとき、混乱と不安に乗じてマイノリティーに対する暴力を扇動するデマツイートが拡散された> 2月13日深夜、福島県沖で最大震度6強を観測する地震が発生した。幸い津波の被害こそ発生しなかったものの、各地で家屋倒壊や土砂崩れなどの被害を出し、余震も含め予断を許さない状況が続いている。 SNSで流された差別扇動デマ この地震の発生後、SNSでは、外国人が災害に乗じて犯罪行為を行うことを示唆する排外主義的デマが流された。中でも深刻なのは、「朝鮮人が井戸に毒を入れた」という、1923年関東大震災での流言飛語を連想させるデマだ。関東大震災ではこのデマに基づき、朝鮮人に対するジェノサイドが発生した。2019年に公開された映画『金子文子と朴烈』は、まさにこの事件を扱っている。 現代でも、災害時の混乱状況においては、一つの怪情報が多大なる悲劇をもたらす

    「バイデンが井戸に毒を入れた」は、なぜ差別扇動投稿なのか
  • 菅政権、次は「日の丸損壊罪」を新設か

    国旗は国家を象徴するからこそ、反政府活動の意思表示にも使えなければならない(2020年9月14日、記者会見を終えて国旗に礼をする当時の菅官房長官) Kim Kyung-Hoon-REUTERS <新型コロナウイルス拡大による医療崩壊で在宅療養死も多発するなか、なぜ今、日の丸なのか。コロナ対策失敗をイデオロギーで取り返すつもりなのか> 1月26日、自民党が党の「保守系」グループの要請に応じて、日の丸の毀損を罰する「国旗損壊罪」を新設する刑法改正案を今国会に提出することが各報道機関によって明らかになった。同改正案は日の丸の毀損に対して、「2年以下の懲役か20万円以下の罰金」を刑罰として科すというものだ。2012年にも自民党は同様の改正案を提出したが、当時野党だったことなどから廃案となっている。 こうした動きは、日国憲法に定められた表現の自由を侵害し、市民の政治的表現に圧力を加えるものであり、

    菅政権、次は「日の丸損壊罪」を新設か
  • 1