水木しげるの残したもの 日本に古くから伝承される民間信仰のひとつ「妖怪」。世界中に超常現象的な不可解な存在の伝承は語り継がれて広がっていますが、日本の妖怪はこの島国の歴史の中で独自の文化を育み、成長してきました。妖怪は常に社会や時代と共にあります。 そんな妖怪を現代に繋がる「キャラクター」へと別次元にアレンジしてみせた偉大なクリエイター、それが”水木しげる”です。 ”水木しげる”の代表作は言わずもがな『ゲゲゲの鬼太郎』。元は1930年代に人気だった『ハカバキタロー(墓場奇太郎)』という民話の『子育て幽霊』を脚色した紙芝居からインスピレーションを得たもので、『墓場鬼太郎』という作品を土台に、漫画『ゲゲゲの鬼太郎』が1965年に誕生しました。 『ゲゲゲの鬼太郎』はいつしか妖怪を主軸としたシリーズとして大人気となり、日本における妖怪の固定観念を作り変えます。”水木しげる”の生み出した妖怪像は、今