タグ

ブックマーク / cinemandrake.com (6)

  • 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』感想(ネタバレ)…この国の続きは誰に託そうか

    水木しげるの残したもの 日に古くから伝承される民間信仰のひとつ「妖怪」。世界中に超常現象的な不可解な存在の伝承は語り継がれて広がっていますが、日の妖怪はこの島国の歴史の中で独自の文化を育み、成長してきました。妖怪は常に社会や時代と共にあります。 そんな妖怪を現代に繋がる「キャラクター」へと別次元にアレンジしてみせた偉大なクリエイター、それが”水木しげる”です。 ”水木しげる”の代表作は言わずもがな『ゲゲゲの鬼太郎』。元は1930年代に人気だった『ハカバキタロー(墓場奇太郎)』という民話の『子育て幽霊』を脚色した紙芝居からインスピレーションを得たもので、『墓場鬼太郎』という作品を土台に、漫画『ゲゲゲの鬼太郎』が1965年に誕生しました。 『ゲゲゲの鬼太郎』はいつしか妖怪を主軸としたシリーズとして大人気となり、日における妖怪の固定観念を作り変えます。”水木しげる”の生み出した妖怪像は、今

    『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』感想(ネタバレ)…この国の続きは誰に託そうか
  • 『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』感想(ネタバレ)…もっとゴジラは日本を壊すべきではないか

    1945年、戦争が終わった日の焼き払われた街に敷島浩一は戻ってきた。戦禍によって両親を失い、帰る家もなくなり、意気消沈する中、彷徨うように生きる。そんなとき、同じく居場所のない大石典子と出会い、共に一緒の屋根の下で暮らすことになり、少しばかりの生きがいが見つかる。しかし、それは突然やってくる。敷島浩一の過去に深い爪痕を残しているあの巨大な生物が…。

    『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』感想(ネタバレ)…もっとゴジラは日本を壊すべきではないか
  • 反多様性・反LGBTで使われやすいレトリックを整理する

    「多様性」や「LGBT」という言葉は、日でもすっかり知れ渡り、単語として一般化した雰囲気ですが、実際のところ、それらの言葉の意味は正しく理解されているのでしょうか? 正確に理解しないままになんとなく頭に入れてしまっている人もいれば、その不正確な認識に基づいて「反“多様性”」や「反”LGBT”」に傾く人も珍しくありません。「最近、多様性とかLGBTってよく言うけどさ~」と、今の流行りの言葉につい口をはさんでみせてマウントをとる人も見かけますが、たいていは「多様性」や「LGBT」の意味を適切に理解していません。 それでも学習の機会は乏しく、不正確な情報が拡散されやすいネットの特性も悪化の原因となり、「反“多様性”」や「反”LGBT”」にまつわる言説は増すばかりです。 そこでこの記事では「反“多様性”」や「反”LGBT”」で使われやすいレトリックを整理することにします。 ※この記事は私が個人用

    反多様性・反LGBTで使われやすいレトリックを整理する
  • アニメ『江戸前エルフ』感想(ネタバレ)…神道のオタクウォッシングを考える

    宗教アニメ…ですよね? 日人は宗教に無関心だと言われがちですが、その人の関心がどうであれ、日社会は想像以上に宗教の影響があちこちにあります。なのにそれを「宗教」と認識することがあまりないような…。やっぱり日人は単に宗教“音痴”みたいなものなんでしょうか。それとも宗教を暗黙のうちにタブー視しているのでしょうか。 例えば、アメリカ映画などの作品を観ていると、キリスト教の影響を感じさせるものは珍しくなく、それを指摘しながら「これは“宗教”的な作品だ」と言及する日人は普通にいます。 でも自国の作品に対して「これは“宗教”的な作品だ」とはなかなか言っている人は見かけません。カルトとかを直接題材にでもしていない限り、“宗教”的な作品ということにならなかったり…。それってちょっと変だなと思います。日の作品でも仏教や神道を土台にしている作品が結構たくさんあるんですけどね。 日人はどうも宗教を

    アニメ『江戸前エルフ』感想(ネタバレ)…神道のオタクウォッシングを考える
  • 「トランスジェンダリズム(性自認至上主義)」とは?【トランスジェンダーと陰謀論①】

    LGBT」という言葉はすっかり日でも知れ渡りました。電通の調査によれば、「LGBT」という言葉の認知度について、2015年の調査では37.6%から、2018年の調査では68.5%、2020年の調査では80.1%と報告されており、数年の短期間で急速に上昇したことが窺えます。 一方でセクシュアル・マイノリティに関する言葉が勢いよく世の中に広まりつつあるものの、そのいろいろな言葉の意味を正確に理解するためのきちんとした学習の場は乏しく、ネット上でなんとなく聞きかじっただけの理解度でいるだけの人も多いはずです。上記の調査でもあくまで「認知度」を調べているだけにすぎず、正しく理解しているかは別問題。 まさに今はセクシュアル・マイノリティに関する数多の言葉が誤解・混同されながら、雑に飛び交っている状況とも言えます。 こうして混沌した状況にここぞとばかりに狙ってくるのが陰謀論です。 そこで今の日

    「トランスジェンダリズム(性自認至上主義)」とは?【トランスジェンダーと陰謀論①】
  • 「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)」とは? 意味と歴史を整理する。そして作品をポリコレで語る是非

    「ポリティカル・コレクトネス」の定義は…ない!? 「ポリティカル・コレクトネス(political correctness)」とはそもそもどういう意味なのでしょうか。これがわからないと話になりません。 しかし、これが最大にして最悪の難問です。 現在「ポリティカル・コレクトネス」とは何かと一般の人に聞けば、たいていは「差別用語を使わないこと」「全員にリスペクトを示すこと」「多様性を認め合って推進すること」といった答えが返ってくると思います。辞書にもだいたいそんなようなことが載っています。 しかし、その表面的な理解のしかただと足をすくわれます。 英語史を専門とする“ジェフリー・ヒューズ”は自著『Political Correctness: A History of Semantics and Culture』の中で、「ポリティカル・コレクトネス」を題材に取り組むことは「ヒュドラの頭」(困難な障

    「ポリティカル・コレクトネス(ポリコレ)」とは? 意味と歴史を整理する。そして作品をポリコレで語る是非
  • 1