多様性とインクルージョンの推進は、公共サービスとしてのメディアが、情報が氾濫する時代にあって信頼を得て存続するために不可欠な、最も重要な課題のひとつである。 多様性には、ジェンダー、性的指向、人種、障害の有無、居住地域などいろいろな面がある。テレビのオンスクリーン・放送内容の多様性を分析する私たちの最初の調査では、最も基本的な女性・男性のバランスがテレビの登場人物においてどう表れているかに注目した。世界経済フォーラムのジェンダーギャップ報告で2021年、日本は世界156か国中120位という低さにとどまるなど、男女平等の推進が遅れていることを考慮した。 調査では、まずデータにより現状を可視化することをめざした。2021年6月に行ったトライアル調査の結果もふまえ、テレビ番組全体の登場人物については番組メタデータをもとに年代別、職業分野別、番組ジャンル別に女性、男性の数を比較し、ニュース番組につ
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