自殺予防のため、電話で悩み相談に応じる「いのちの電話」が若い世代に知られていない。10代の自殺が毎年のように議論を呼ぶ一方で、10代以下からの電話は全体のわずか3・8%。電話の存在を知ってもらうための取り組みが徐々に進んでいる。 いのちの電話は、自殺防止を目的として1953年に英国で始まり、日本では71年に東京で初めて設立された。悩みを抱えた人のための相談電話で、匿名、秘密厳守で実施。日本いのちの電話連盟によると、全国約6800人のボランティアらが全国42都道府県の50センター52カ所で電話相談を受けており、約半数が24時間、年中無休で運営している。 だが、若い世代に活動が知られていないのが現状だ。2014年の相談件数約72万件(「東京英語いのちの電話」を除く)のうち19歳以下は3・8%。06年からほぼ半減した。 関西いのちの電話(事務局・大阪市)では更に深刻で、14年の相談件数約2万4千