春日大社(奈良市)は22日、所蔵する太刀1本を研磨した結果、日本刀の原型が成立した最初期である平安時代末期ごろに作られた「古伯耆物(こほうきもの)」と呼ばれる最古級の日本刀と判明した、と発表した。現存する鎌倉時代以前の刀剣の中でも長寸の刃長82.4センチで、製作した当時の形がほぼ残っており、貴重という。 1939(昭和14)年に大社宝庫の解体修理をした際に天井裏から発見された太刀12本のうちの1本。刀身がさびていた太刀について2015年から順次、刀剣研磨師の人間国宝、本阿弥光洲(ほんあみ・こうしゅう)さんに研磨してもらっており、今回の太刀が4本目だったという。