小売店や飲食店の従業員が、店舗内の冷蔵庫や食品で悪ふざけをした写真をTwitterなどで公開し、炎上する─。今夏のネットをにぎわした残念な事件だった。 世間の関心は高く、筆者もテレビ番組などでコメントを求められた。こうした番組や記事での論調は、若者のモラルの低下を原因に求める声が多かった。一方、以前からのネットユーザーからは「私たちが目指したネット社会は、こんなものだったのか」という、失望に似た声も聞かれた。 確かに、非難されてしかるべき不適切な行いだ。その背景には、知的水準の階層化といった社会構造的問題も横たわっているだろう。そうした論考は社会学者に任せるとして、気になるのは、問題を起こした人と糾弾した人たちの双方にまたがる、ネットへの意識や理解の変化である。 このような事件が耳目を集めた後に問題を起こした人は「確信犯」だと思う。しかし、それ以前に問題を起こした人たちからは、「自分たちだ
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