また、他社が追随するもう1つの要素としては欧米でDRMフリーの音楽配信サービスが徐々に伸びてきているという事情もある。規模的には、まだメジャーと比較すればかなり小さいことは事実だが、欧州のインディーズレーベルのDRMフリー配信プラットフォームとなった英国の「Bleep」や、当初は無料から配信がスタートし、楽曲のニーズ(ユーザーレコメンド)に応じて楽曲の販売価格が変わるというDRMフリーの音楽配信サービス「Amie Street」といった新しいサービスを利用するユーザーは日増しに増えている。さらに言えば、まだ噂レベルでしかないが米国ではAmazon.comがDRMフリーのMP3楽曲販売に乗り出すという話もあるほどだ。音楽業界は数年かけてDRMの実験を行ってきたが、どんな形であってもDRMが売り上げを伸ばすことはなさそうだ、というシンプルな結論に行きつつあるのではないかと筆者は思っている。 今