酒宴を楽しむには、血中アルコール濃度が0.15%を超えないようにするのが大事なポイント。空きっ腹で飲み始めると、短時間で血中濃度が高くなるので注意したい。 肝臓がアルコールを代謝する能力には限界がある。通常、健康な人が1時間に分解できるアルコール量は、体重1キログラムあたり約0.1グラムだ。体重60キログラムの人ならば、1時間に約6グラム、3時間では約20グラムのアルコールが代謝できる計算になる。20グラム程度のアルコールを含む酒量はアルコール飲料の「1単位」とされ、“健康的な飲酒”の適量とされる。ビールなら中瓶1本、日本酒なら1合、ワインなら小グラス2杯が目安だ。 ここでまず、アルコールの生理学を簡単におさらいしてみよう。 飲んだアルコールは主に胃と腸から吸収され、血中に入るが、血中のアルコール濃度が高まるにつれて酔いは深まっていく。アルコールの血中濃度が0.05%を超えると酔いが
なぜ、昨晩、あそこで飲むのを止めておかなかったのだろう――。楽しかった宴会の翌朝、頭痛やめまい、吐き気などに苦しんだ経験のある人は少なくないでしょう。 お酒を飲んだときの“酔い”は、血液中のアルコール濃度で決まります。日本酒を1合飲むと血中濃度は約0.06%、2合では0.12%、3合では0.18%――という具合に増えていきます。血中濃度が0.05〜0.15%のとき、日本酒でいえば2〜3合程度が、いわゆる“ほろ酔い”期に当たります。 以前、二日酔いしないための飲酒量の計算式を紹介しました(参考記事:二日酔いしない飲酒量は計算式でわかる!)。実はこれと同様に、好きな時間だけほろ酔いを楽しむための飲酒量を求める計算式も提唱されているのです。 この計算式は、二日酔いしない飲酒量の計算式を提唱したのと同じ、元国税庁醸造試験場の佐藤信氏が最初に提唱したものとされています。 ほろ酔い期では、大脳
職場や友人との忘年会、クリスマス・パーティなど酒宴が続くこの時期、翌日に「飲み過ぎた」と後悔する人も少なくないだろう。でも、実は飲み方にもちょっとしたコツがある。そのコツを身に付けていれば、翌日の気分もぐっと変わるはず。胃腸・肝臓がフル回転するこの季節、賢い飲み方を知って、気持ちよく新年を迎えよう。 年末の忙しい時期、あわただしく仕事をこなして宴会場に直行、着くなりビールをいっき飲み――というパターンの人も多いだろう。でも、いきなりアルコールを飲んでは、空腹の胃にダメージを与えてしまう。胃の粘膜に直接アルコール分を吸収させるのは、避けたい。 胃を守る方法としてお勧めなのは、アルコールを飲む前に、胃の粘膜に「膜をはる」効果が期待できる乳製品や脂肪分を含む食べ物を少しでも胃に入れておくこと。例えば、牛乳やチーズなどだ。とはいっても、お酒を飲む前に牛乳などを口にするのは、抵抗がある人もいるか
12月解禁はブッシュ大統領への手土産? 11月16日、来日したアメリカのブッシュ大統領との会談で、小泉純一郎首相はアメリカ産牛肉の輸入再開について、12月中に解禁される見通しを明らかにした。大統領は共同記者会見で「専門調査会はアメリカ産牛肉が安全で安心であると判定してくれた」と述べたが、実態はそれほど単純ではない。 BSE・食品安全委プリオン調査会の吉川座長会見 食品安全委員会のプリオン専門調査会の会合を終え記者の質問に答える吉川泰弘座長(右端、東京大学大学院教授)(東京・永田町) (写真提供:時事通信。なお同写真およびキャプションについて、時事通信の承諾なしに複製、改変、翻訳、転載、蓄積、頒布、販売、出版、放送、送信などを行うことは禁じられています) 内閣府の食品安全委員会は10月31日にプリオン専門調査会(座長・吉川泰弘東大教授)を開き、BSE(牛海綿状脳症)の発生によって輸
ココアといえば、脂肪分が多くて、甘ったるい飲み物だと思っている人も多いだろう。しかし、赤ワインに含まれる成分として、一躍有名になった「ポリフェノール」が、ココアにも豊富に含まれていることをご存じだろうか。 実はココアには、飲むと太るどころか、やせる効果がある。特に、夕食後に飲めば、食事で取った脂肪を効率的に燃やしてくれるというからすごい。この効果こそが、ポリフェノールによるものだ。 ポリフェノールには、体内の有害な活性酸素と結びついて、活性酸素が体内の細胞などを傷つけることを防ぐ“抗酸化作用”がある。さらに、指先などの末端部の血液循環を改善して、血液をサラサラにしてくれる。同時に全身の代謝を高め、脂肪分解酵素の働きを阻害して、脂肪の体内への吸収を抑制する。 さらに、ココアに含まれる健康によい成分は、ポリフェノールだけではないことも、最近明らかになってきた。このうち代表的な成分が、胃潰
ここのところ、健康を切り口とした緑茶製品が次々に発売されている。緑茶が健康に良いのは、もはや周知の事実といえるだろう。緑茶の効能として明らかになったものには、がんや動脈硬化、高血圧など、生活習慣病の予防をする働きがある。しかし、やはり最近もっとも注目されているのは、体脂肪の減少効果だろう。 緑茶にはカテキン、テアニン、カフェイン、サポニン、アルギニンなど豊富な成分が含まれる。なかでも、カテキンは緑茶の中に最も多く含まれている成分にして、最も有名なものだ。実はこのカテキンに、体脂肪の減少の秘密があるといえる。 カテキンとはお茶の“渋み”の成分で、体にいい成分として有名なポリフェノールの一種だ。体脂肪を減少させる働きとして、主に3つの効果を挙げることができる。 1. まず始めは、「脂肪の吸収を防ぐ」働き。食事で摂取した脂肪は、腸で『胆汁酸』に取り込まれ体内に吸収される。カテキンには、この『
昼食が終わった午後1時過ぎ、職場のトイレの洗面所で歯を磨くビジネスパーソンをよく見かける。虫歯や歯周病の予防とも思われるが、意外にも「口臭が気になるから」という人も多いようである。 口臭は、口から発生する悪臭のことで、敏感な人もいるが、他人に指摘されるまで気がつかない人も少なくない。他人に不快感を与えるほど異常なにおいは、虫歯、歯周病、口内炎など口腔内の病気によることが多い。 しかし、胃酸過多、慢性胃炎、胃潰瘍、食道がん、胃がんなどのほか、慢性鼻炎、慢性副鼻腔炎、慢性咽頭炎などによっても口臭は起こり得る。また、他人には感じないのに、口臭があると思い込む心因性のものもある。こちらは特に、20歳代から40歳代の女性に多い。 口臭の原因となる病気がある場合には、それぞれの病気の専門の医師と相談して、治療を受けることが先決である。 漢方医学では、口臭は胃に熱があるため、あるいは胃腸が“虚し
日中、眼鏡やコンタクトレンズをするのは煩わしいけど、かといって近視を治すためにレーシックなどの手術(目の健康講座第10回:近視手術の“レーシック”は医師と十分に相談を)を受けるのは、少し心配だし……。 そんな人にピッタリなのが、今話題の“オルソケラトロジー”です。夜眠るときに特殊なデザインのコンタクトレンズを装用して、コルセットのように角膜のカーブを整えることで近視を治します。今回は、新たな近視治療の一つであるオルソケラトロジーについて解説したいと思います。 ハードコンタクトレンズを装用した状態で一晩寝て、朝起きた時に外す「夜間装用」という方法が日本では主流です。寝ている間にコンタクトレンズがコルセットの役割をして、近視や乱視のもととなる角膜のカーブを正常な状態に整えます。これによって近視や乱視が治って、裸眼視力が回復するというものです。 ただ、角膜は元のカーブに戻ろうとする性質があ
一時期、“右脳ブーム”というのが起きました。これは、大脳の機能が左半分と右半分で違うという、比較的最近の発見に端を発したものです。 人の大脳はボールのように丸いわけではなく、右半分と左半分に分かれています。もともと人の臓器は、腎臓や肺、目や耳など対になっているものが多いのですが、これらは左右で機能は同じです。ところが、脳はちょっと違っていて、単に右と左に分かれているだけではなく、機能の方も右と左でまったく違っているのです。 例えば、右側の脳は、画像処理、空間処理、総合判断力などに適し、合成的、全体的、感覚的、直感的な能力に優れています。一方、左側の脳は、言語、計算、観念構成に適していて、分析的で論理的です。 よく、右脳人間とか左脳人間などという言い方をしますが、個人によって、言語や数字の記憶やそれに伴う情報処理に優れている人、あるいは直観力や総合的な判断力に優れている人など、得意な方
若いカップルから壮年の夫婦に至るまで、長期にわたってパートナーと性交渉がない、いわゆる「セックスレス」の男女が増えているという。 「セックスレス」とは、決まった性的パートナーがいて、単身赴任や入院などの特殊な事情がないにもかかわらず、カップルの合意した性交やセクシャル・コンタクトが一定期間以上なく、その後も同じような状況が長期にわたることが予測される状態をいう。日本では、1991〜92年ころからこの言葉が注目され始めたようだ。 では、「セックスレス」な男女の現状は、どうなのだろうか。2005年3月に「nikkeibp.jp」が行った調査「働く男女のSEX事情」では、ビジネスパーソンのセックスライフについて問いかけており、「セックスレスをどう考えているか」といった設問も投げかけている。その調査結果から、「セックスレス」な男女の実態と「セックスレス」に対する価値観などが浮かび上がっている。
9月8日、午前11時から新型ウォークマンを発表したソニー。デジタル音楽プレーヤーの開発を担当するコネクトカンパニーの辻野晃一郎コ・プレジデント(共同プレジデント)は、発表に臨むほんの少し前に、この日、米アップルコンピュータが発売したばかりのデジタル音楽プレーヤー「iPod nano(ナノ)」を手にした。 厚さ6.9mmと薄く、手のひらに収まる大きさ。記憶媒体としてNAND型フラッシュメモリー(電気的に一括消去再書き込み可能な半導体メモリー)を採用したことで小型化、重さは42gしかない。一方、新型ウォークマンの主力は、大容量HDD(ハードディスク駆動装置)を搭載している。 「商品をゼロから見直し、こだわった自信作」と辻野氏が意気込むように、従来製品と比べて使い勝手を大幅に改善し、デザインも一新した。容量こそ大きく異なるものの、サイズだけを比べると、明らかにアップルに分がある。辻野氏はこう考え
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