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入居金に6000万も払ったが…77歳で高級老人ホームに入った私が、わずか2年で「退去」を決意したわけ | 文春オンライン
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入居金に6000万も払ったが…77歳で高級老人ホームに入った私が、わずか2年で「退去」を決意したわけ | 文春オンライン
東京に戻ろうと思った そうなると散歩か買い物に行く以外、広大な海の見える部屋から食堂と露天風呂、館... 東京に戻ろうと思った そうなると散歩か買い物に行く以外、広大な海の見える部屋から食堂と露天風呂、館内のジムに行く以外誰とも話すこともなく、一歩も外に出ないで部屋に引きこもっている日常が続くことになる。この地に私がいる必然性は全くなく、私はこの地では何もしないだろうし、何もできないだろうと思った。ただ死ぬのを待つだけか? と毎日痛飲する。このままいたずらに時間は過ぎてゆき、老いさらばえて死んでゆくのだろうか。そう思い、なんともやりきれないでいた。 最終的に、私は何かしらの可能性がある「都会」に戻ることを決意した。歌舞伎町の雑踏を歩きたい、たくさんのライブや映画も演劇も見たい。色々な催事にも参加したい。会社での復権も果たしたい。若い連中と酒を飲み、親しい友と友情を交換し、私を含めて連中の最後をも見届けたいと思った。そうするには、ここは東京から離れすぎている。 今更ながら、この老人ホームに入居す