時代に選ばれたサンドウィッチマン 「誰も傷つけない笑い」の尊さ（高堀 冬彦） @gendai_biz

誰かを傷つけるギャグは終わった実際、2人の実力には定評がある。ブレークのきっかけは2007年の『M-1グランプリ』（テレビ朝日）での優勝だったが、その際、当時の大会委員長・島田紳助（63）が絶賛し、100点満点で98点も与えた。稚拙な話芸は決して認めない紳助だけに、この採点は語り草になった。ビートたけし（72）も早い時期から「面白い」とお墨付きを与えていた。2人の話芸は随分前から本物と認められていたのである。 『M-1』での優勝後、彼らの仕事量は急増した。「本物」なので人気は一過性で終わらず、順風満帆の日々が続いていた。だが、ここ2～3年は過熱と言えるほどに好感度が高まっている。どうしてなのか。2人は変わっていないのだ。となると、時代が2人をより強く求め始めたからではないか。 『日本の喜劇人』などの名著がある作家の小林信彦氏らが指摘しているが、笑いの質は時代とともに変わる。世間にウケる芸人