基本法成立で認知症対策はどう変わる | これ大事！いま知りたい医療ニュース | 高野聡 | 毎日新聞「医療プレミア」

認知症基本法が6月の国会で可決、成立した。正式名称は「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」。目的には「認知症の人が尊厳を保持し、希望を持って暮らすことができるよう、施策を総合的に推進する」と掲げている。法制定によって、認知症を取り巻く環境はどう変わるのだろうか。 当事者の人権を尊重 「法律があれば国民の関心度が違うし、何をするにも優先度が上がる。その意味でよかった。偏見を一掃するのは簡単ではないかもしれないが、まずは理念を掲げて、具体的なことは今後、議論すればいい」 東京慈恵医大の繁田雅弘教授（精神医学）はそう述べて、基本法成立を歓迎する。 認知症基本法案は2019年、自民党と公明党の議員立法案として国会に提出された。しかし全会派の理解が得にくい状況に加え、新型コロナウイルス感染症の拡大で審議が進まず、21年10月の臨時国会で審議未了のまま解散・総選挙となり、廃案となった。 今回の

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認知症基本法が6月の国会で可決、成立した