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『資本論』のマジックはどこにあるのか?|Hajime Yamazaki(山崎元)
ここのところ、個人的な関心と、後には仕事の都合もあって、マルクスの『資本論』及び資本論に関係する... ここのところ、個人的な関心と、後には仕事の都合もあって、マルクスの『資本論』及び資本論に関係する書籍を何冊か読んでいる。今回は、資本論のマジックとも言うべき箇所がどこにあるかについて書いてみたい。 遊園地の幽霊屋敷で、間違って照明のスイッチを入れて「正体を見てしまった」ような心境になったのだ。 さて、カール・マルクス及びその著書である『資本論』は独特の影響力を後世に及ぼしている。 偉大な経済学者として、スミス、マルクス、ケインズ、と3人を並べて違和感がない。それぞれに対して、後世の経済学者達が、解説、注釈、解釈、応用などを新たな業績にして糧を得ているが、「後輩を喰わせている」という点にあってナンバーワンは多分マルクスだ。ケインズも相当なものだが、マルクスが一桁上なのではないか。特に日本では、「マル経」と呼ばれた一大ジャンルがあり、1960年代頃までは当時「近代経済学」と呼ばれた今は普通の経
2024/01/07 リンク