消えゆく自筆原稿…「文学館」の今後は デジタル化で新たな可能性も：朝日新聞デジタル

作家の自筆原稿や手紙、創作ノートなどの文学資料を保存・展示する「文学館」は全国に約670もある。大規模館もあれば、図書館の一室で地元出身作家を紹介する記念室、作家の旧宅の公開など、形や運営の仕方は様々だ。 先駆けの一つが「日本近代文学館」。東京都目黒区の駒場公園の一角にある。同館理事長の中島国彦・早稲田大学名誉教授に、館の成り立ちと現状を聞いた。 「日本近代文学館は、高見順、川端康成、伊藤整ら作家や研究者たちが民間から資金を募って1963年に設立、67年に現在の建物を開館しました。収蔵庫、閲覧室、展示室などを備え、図書、雑誌、新聞、手稿、書簡、日記、ノート、遺品など約130万点を保存しています。大半は作家や遺族、出版社などから寄贈された物です」 同館は現在、公益財団法人。行政からの補助金は受けず、基本財産の運用と維持会員からの会費を軸に、民間資金で運営されている。 夏休みには毎年、若い世代

[kechack]

作家の自筆原稿や手紙、創作ノートなどの文学資料を保存・展示する「文学館」は全国に約670もある