多民族国家・ユーゴスラヴィアの音楽 ユーゴスラヴィアは1943年から1992年まで存在した社会主義国家。 絶対的なカリスマ指導者ティトーのもと、多民族・多宗教の人々が集合し、独自の社会主義路線を歩みました。 「兄弟愛と統一」をスローガンに、公平な経済と富の分配を目指しますが、次第に構成国の独自路線は進んでいきます。 ティトーの死後ますます分権化は進んでいき、各地で構成国の独立戦争が勃発するようになり、1992年に連邦は解体。 現在は、クロアチア、スロベニア、セルビア、モンテネグロ、マケドニア、ボスニア・ヘルツェゴビナとしてそれぞれ独立国となっています。 このエントリーでは、一連のユーゴスラヴィアの統一と解体の歴史を、主にポップ・ロック音楽の観点から見ていく試みです。 ユーゴスラヴィア音楽の特徴 社会主義国の音楽と言えば、ソ連や北朝鮮のような指導者礼賛のような歌を想像しますが、ユーゴスラヴィ