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ブックマーク / brevis.exblog.jp (17)

  • トラブルには技術的原因と、マネジメント的原因がある | タイム・コンサルタントの日誌から

    トラブルの原因分析について、このところ2回にわたって考えてきた(「熱気球の浮上、または原因分析のシステムズ・アプローチについて」・「経験から学びすぎることの危険 ~ゆらぎある事象の原因分析について」 )。原因分析の手法にこだわっているのは、それが「学び」と「成長」の鍵だからである。自らの能力を向上させ、成長するためには、仕事の結果(成果)から学ぶべきだと、わたしは信じている。個人も、組織集団も、である。 仕事の結果としてトラブルが生じたら、そこから素直に学ぶ。成功からも学べるが、失敗から学ぶ方が、記憶に強く残るからだ。そして(当然ながら)すべてに成功できる人なんていない。あの田宗一郎だって、「自分は失敗ばかりしていた」と言っているくらいだ。他人から見たら成功でも、自分ではそこに足りない点を見る、というのがこの経営者の卓越した点だったのだろう。 さて、繰り返すが、『根原因』Root Ca

    トラブルには技術的原因と、マネジメント的原因がある | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 物流センターとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から

    物流センターとは何か。それは、物流のセンターである・・と答えたら、正解だろうか? 物流とはモノの流れ、すなわち販売者(生産者)から消費者へのモノの移動と輸送のことを指すのが普通だ。だとすると、産地も消費地も全国にちらばっているのだから、物流に「センター」があるというのはおかしな話ではないか。全国をカバーするJRの鉄道に、どこか「中心」があるだろうか。全国の高速道路網の、どこがセンターなのか? もちろん、そんな意味ではない。物流センターとは、企業あるいは商品(群)にとっての、物流のハブなのだ。「ハブ&スポーク」の意味はご存じだろう。ハブはものの流れの集まる焦点であり、またそこから流れが出る中心である。つまり、モノが大量に・頻繁に出入りする施設をいう。そこにモノを在庫・保管し、そこから仕向先にモノを出荷する機能を持つ、施設。これが物流センターだ。モノを分配・配送する拠点。英語ではDistrib

    物流センターとは何か | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 書評:「『戦略』決定の方法 〜ビジネス・シミュレーションの活かし方」 川島博之・著 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「戦略」決定の方法 〜ビジネス・シミュレーションの活かし方(Amazon) 「きみ。インドは経済が急成長しているが、水不足で困っているという話だ。特に南インドはひどいらしい。我が社の水ビジネスにとって南インド市場は有望だ。ついては現地に飛んで市場戦略の提案書をつくってくれ。」 そう、上司が言い出したら、どうするか。深く考えてのことではあるまい。きっと今朝、新聞で読んでの思いつきだろう。でも、上司の命令は命令だ。しかし南インドとなると、ネットでも屋でもろくな情報は手に入らない。現地を見るのは鉄則だが、行き当たりばったりでは自分の目に見えた程度のことしか分かるまい・・ こういうとき、どうすべきかを、書は順を追って丁寧に教えてくれる。すなわちシステム分析とシミュレーションを用いた、戦略決定の方法である。手順としては、次のようになる(p.12-22)。 (1) 目的を一つに絞り、数量化する 南

    書評:「『戦略』決定の方法 〜ビジネス・シミュレーションの活かし方」 川島博之・著 | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 稼働率100%をねらってはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から

    多くの製造業においては、工場の稼働率が、重要な管理指標として今も使われている。3週間前のエントリ「原価の秘密 - なぜ、黒字案件だけを選別受注すると赤字に陥るのか 」(2014/07/06)でも説明したように、製品の個別原価を計算する際、材料費や労務費などの他に、製造機械の使用時間に応じた費用を含めるのが普通だ。その製品の加工作業で、製造機械が何時間必要だったかをベースに、機械のコストをチャージする。いわば“機械の使用料”だ。 個別の機械1時間あたりの使用料単価を『機械賃率』と呼ぶが、これは各機械の年間の維持費用(減価償却費等)を、年間の実稼働時間で割って計算する。機械の遊んでいる時間が多いほど、実稼働時間は減るから、同じ作業をしていても原価が上がる、というのがふつうの会計の仕組みだ。だから、製造業では稼働率を上げるべく、あれこれと努力するという訳である。 そして、前回のエントリを読まれた

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    frasca
    frasca 2015/03/05
  • 減らすべき在庫、生かすべき在庫の区別 — 在庫管理論を再考する(3) | タイム・コンサルタントの日誌から

    昨年末、拙著『BOM/部品表入門 (図解でわかる生産の実務)』が増刷になった。初版が2005年1月だから、ありがたいことに10年間、現役で売れ続けていることになる。累計部数も1万部近い。多くの人に手にとっていただけたということは、それだけ部品表の問題に悩む人も多いことを示しているのだろう。 このは帯の部分に「マテリアル・マネジメント改革の基技術」とサブ・タイトル風に銘打っている。BOMはマテリアル・マスタ(品目マスタ、部品マスタなどとも呼ばれる)とともに、製造業におけるDNAにも似た役割を持っており、モノの供給・流れ・消費を司っているからである。 ところで、わたしは勤め人なので、を書くには土日か夜の時間しかつかえない。したがって、1冊のを書くのに丸1年はかかる。そして1年もあると、執筆してているうちに、の主旨が最初の意図から変わっていってしまうことがある。書を書いたときが、まさ

    減らすべき在庫、生かすべき在庫の区別 — 在庫管理論を再考する(3) | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 在庫をどの形で持つか — 在庫管理論を再考する(2) | タイム・コンサルタントの日誌から

    前回、このサイトでわたしは「在庫というものの意義をちゃんと積極的に評価して、そのコストやリスクに見合う適切な活用方法を考えるべき」だ、と書いた。「そのコストやリスク」のうち、『在庫のコスト』とは、前回も説明したとおり、保管費用と在庫金利に代表されるコストである。 それでは『在庫のリスク』とは何か。代表的なものは二つある。保管期限切れリスクと、不動在庫化のリスクである。在庫品目の中には、保管期限のあるものが存在する。電子材料系や化学品などに多いが、一定の有効期限がある。飲料・品などでは賞味期限というかたちをとる。いずれにせよ、ある一定の期限を過ぎたら、在庫として無価値になってしまうのだ。したがって、基的には保管期限が来る前に、使い切ってしまわなければならない。ちなみに生産スケジューリングの分野では、とくに中間在庫品に有効期限のある問題は、解くのが最も難しい部類に属する。これに保管スペース

    在庫をどの形で持つか — 在庫管理論を再考する(2) | タイム・コンサルタントの日誌から
    frasca
    frasca 2015/01/20
  • 在庫は本当に悪なのか — 在庫管理論を再考する | タイム・コンサルタントの日誌から

    少し前、生産管理に関して人前でお話しさせていただいたときのことだ。“納期遅れを防ぐために、もっと積極的に在庫を活用しよう”という趣旨の説明をしたあとで、ふと心配になって、セミナーの受講者の方にこう質問した。——皆さん、在庫は悪だと思いますか? すると、40名近い受講者がほぼ全員、「悪だと思う」という答えの方に手を上げた。わたしはちょっと驚いて、前に座っていた方にたずねた。 ——どうして、悪だと思うのですか? 「だって、置いておけば、コストがかかるでしょう。場所代とか。在庫がなければかかりません。」というのがその人の答えだった。 ——たしかに、どこか倉庫を借りておいておけば、保管費用がかかりますよね。でも、失礼ですが、御社の工場は借地ですか? もし自社の敷地だとしたら、工場の隅っこに置いておいておけば、1円もコストはかかりませんよ? 「それは、そうかもしれませんけれど・・金利がかかります。」

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    frasca 2015/01/12
  • トラブル原因分析を、責任追及の場にしてはいけない | タイム・コンサルタントの日誌から

    新製品の出荷を2ヶ月後に控え、新しい製造ラインの試運転前調整に入っていたある日、工務部門の担当者であるあなたのところに、ライン設置工事を請け負っていたエンジニアリング会社のプロマネから、とんでもない知らせが舞い込んできた。その会社の技術者が機械の操作ミスをしたらしく、製造機械の一部が破損してしまったというのだ。さっそく現場に飛んでいって様子を見てみる。残念ながら機械カバーがねじ曲がり、内部もダメージを受けている。幸い、人がけがをするようなタイプの破損ではないので、労働災害はなかったが、明らかに修理・再製作が必要だ。 エンジ会社のプロマネは装置のメーカー技術者を呼んで調べさせたが、いったんラインから取り外して、自社の工場に持ち帰る必要があるという。まずいことに、その装置はラインの中核近くにあり、周囲の機械設備をとりはずさないと動かせない。あなたは搬出と再製作にどれくらい時間がかかりそうかたず

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  • 書評:「ザ・ジャストインタイム」 フレディ・パレ&マイケル・パレ 著 | タイム・コンサルタントの日誌から

    ザ・ジャストインタイム 〜現地現物が最高の利益を生む (Amazon.com) 技術はある。製品も売れている。上場したばかりのその会社は、傾いたライバル企業を買収し、工場と人と生産能力も手に入れたはずだった。だが、なぜか資金繰りが苦しくなり、銀行からは与信枠の拡大を拒まれて、今や八方ふさがりの状態に陥っていた—— この小説は、窮地に陥った若き経営者フィルが、友人マイクの父親で、リーン生産の専門家であるボブの助言をかりつつ、何とか会社を建て直していくスリルに満ちた物語である。ボブはかつて自動車部品メーカーの役員をしていた人だが、いくつもの会社を渡り歩き、経営を好転させては、避けがたい権力抗争に敗れて会社を去ることを繰り返した後、引退し趣味のヨットに打ち込んでいたのだ。 ボブをなんとか口説き落として、生産現場を見てもらうことになったが、ボブは現場を一渡り見てから、こう宣言する。『ここは金脈だと

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  • イノベーションのもう一つのジレンマ | タイム・コンサルタントの日誌から

    数年前、「知的創造の現場―プロジェクトハウスが組織と人を変革する」というの出版企画にかかわった。これは米国MITのビジネススクール教授でイノベーション研究の専門家であるトマス・アレンと、ドイツをリードする著名な建築家グンター・ヘンという、異色の組合せによる共著ので、製品開発プロジェクトの組織設計とオフィスの作り方に関する最新の研究と実践例を述べたものだった。非常に重要なテーマであるにもかかわらず、日では書が注目されないばかりか、このようなテーマと問題意識が欧米にあることすら知られていないので、わたしの勤務先が監訳する形で訳書を出すことになった。 さて、翻訳作業がそれなりに進んだ段階で、訳書のタイトルをどうしようかと議論になった。原題は"The Organization and Architecture of Innovation"という、格調高くもアカデミックなフレーバーの漂う題で

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    frasca
    frasca 2014/09/21
  • 基本的フレームワークで4種類のビジネスモデルを理解する | タイム・コンサルタントの日誌から

    企画部門で働いていると、ときどき外部から質問だのアンケートだのが送られてくる。このごろは、「御社ではビッグデータに取り組まれていますか」という意味の質問がときどき来る。しかし、なぜそんなお門違いのことを聞いてくるのか、と思ってしまう。大企業は皆、ビッグデータを持っていると思っているのだろうか?わたしの勤務先はエンジニアリング会社である。どうみても送り先を間違えているだろう。それは、エンジ会社というビジネスモデルの基類型を考えてみれば、自ずから明らかなはずなのだが。 わたし達の生きているこの社会でのビジネスモデルは、大きく分けて (1) 一般消費者向けの商品・サービスを主に販売するB2C(Business to Customer)モデル (2) 他の企業・組織向けの商品・サービスを主に販売するB2B(Business to Business)モデル に分類でき、それらはさらに (a) 需要

    基本的フレームワークで4種類のビジネスモデルを理解する | タイム・コンサルタントの日誌から
  • 書評:「受注生産に徹すれば利益はついてくる!」 本間峰一・著 | タイム・コンサルタントの日誌から

    「受注生産に徹すれば利益はついてくる! - 取引先に信頼で応える“おもてなし"経営 -」 (Amazon) 良書である。著者は長年、金融機関系のコンサルティング会社で活躍した後、最近独立された中小企業診断士で、わたしの所属する「生産革新フォーラム」(通称『MIF研究会』)の会長でもある。知人の著書を紹介するときは、ほめるにせよ批判するにせよ中立の立場で書くのが難しいわけだが、書は幸いにも非常に良くできており、安心しておすすめできる。 安心して推薦できる最大の理由は、書が「受注生産」企業を対象に据えて、そのポジティブな面を書いているという、ユニークな視座にある。前から述べているとおり、日の製造業の9割は受注生産の形態にあると想像される。にもかかわらず、世間にあふれるビジネス書の殆どは、自動車メーカーだとか著名電機メーカーなどに範をとって、“企業経営はこうあるべし、あああるべし”を論じる

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    frasca 2014/06/21
  • なぜ納期に遅れるのか | タイム・コンサルタントの日誌から

    の製造業の9割は、受注生産の形態だろうと、以前書いた。確たる統計を知っている訳ではない。経験にもとづく感覚的なものである。だが、一般の人の常識とは異なっているので、こういうと驚く人が少なくない。いつかも、ある企業にお邪魔したとき、そこの部長さんが「ウチは受注生産なので特殊です」と胸を張っておられた。他所のコンサルなんかに、わが社の仕事の難しさが分かってたまるか、という雰囲気も、少し込められていたかもしれない。貴方の会社はぜんぜん特殊でも例外でもありませんよ、とお答えしたが、相手は半信半疑だった。 なぜなら、世間でいう製造業とは自動車とか、家電・パソコンとか、カメラ、飲料・品、日用雑貨などであり、そこに共通したイメージがあるからだ。すべて、自社で開発した製品を、需要を見込んで生産し販売する「見込生産」の形態で動いているメーカーである。だから、そうした生産形態が普通であり、受注生産は例外

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    frasca 2014/06/16
  • 石油・ガス業界のニュースから見えてくる、奇妙な国際関係のループ図 | タイム・コンサルタントの日誌から

    先月、ロシア中国がシベリア産天然ガスの大型商談で合意したのとほぼ同じ日に、ロイター発で中国の石油・ガス関係のもう一つのニュースがでた。それは最近、中国のイランからの原油輸入量が倍以上に急増した、という報道である。中国は一応、産油国であるが、とうてい最近の自国のエネルギー需要をまかなうことはできず、石油の輸入国でもある。それが、イランから沢山の原油を輸入することで、両国関係をさらに緊密化する傾向にある、という情報であった。 イランと中国といえば、ロシアと並び、米国の世界戦略を邪魔する仮想敵国であり、油断のならない相手である、というのが一般の感覚であろう。それが石油・ガス取引を軸に手をつなぎつつある、という印象をこのニュースは与える。 ところが、ちょっと調べてみると、ことはそれほど単純ではない。まず、中国はかなりいろいろな国から原油を買っている。これは輸入国にとっては、エネルギー安全保障の観

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    frasca 2014/06/02
  • 交渉学から見たロシア・天然ガス大型商談の実相 | タイム・コンサルタントの日誌から

    仮にあなたが、重要な商談で遠くに出張に行っているとしよう。相手は近ごろ羽振りの良い大企業で、タフな交渉相手だ。あなたは新商品を、この相手に売り込もうとしている。それも一度きりの注文ではない。3年にもわたって継続的に供給する、総額40億円以上の大型商談だ。 長引く不況で、自社の財務状況はピンチにあり、何としてもこの売り込みを成功させたい。それもできれば市場相場に近い価格で決めたいところだ。ただし、あなたの側には弱みが一つある。この新商品はまだ開発中で、早くても半年後でないと供給できないのだ。投資額もかかる。だから、キャッシュフローを考えれば、頭金を少しでももらえるとうれしい、と内心思っている。 さて、出張先で2日間、膝詰めの打合せをしたが、なかなか妥結に至らない。出張日程を延ばすことも難しい。しかし、とうとう帰る時刻の直前に、契約をまとめる事ができた。飛行機に乗り込む直前、あなたは社にメー

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    frasca 2014/05/25
  • ハイボールと、本質的安全設計の教え | タイム・コンサルタントの日誌から

    質的安全設計』という言葉を聞いたことがあるだろうか。世間ではよく安全とか安心とかいったことを話題にするが、安全の意味をつきつめて考えている人は、必ずしも多くない。質的な安全設計とは、われわれがモノや仕組み(システム)を作る上で、欠くことのできない概念である。今日はこれについて少し述べてみたい。 機械の安全設計については、そのものずばり「機械類の安全性―基概念,設計のための一般原則」という名前の国際規格 ISO12100 が存在する。このISO規格によれば、機械類の安全は、『設計者対応』と『操作者対応』に分けられる。つまり、作る側による配慮と、使う側(消費者・操作者)による注意の、両方がいるというわけだ。ここまではいいだろう。 では、肝心の作る側(設計者)の対応は、どのように行うべきか。ISO12100は、 (1)質的安全設計によるリスクの低減 (2)安全防護によるリスクの低減 (

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    frasca 2014/01/19
  • 稀な危機 vs ありふれた失敗-リスク対策の優先順位を考える | タイム・コンサルタントの日誌から

    ジェッダから紅海に沿って北に向かう道を、わたし達は走っていた。空港で入国審査に手こずり、思った以上に時間がかかって遅れている。ドバイからジェッダに飛行するよりも長い時間を、パスポートコントロール窓口の行列に費やしてしまったのである。現場事務所に着いたら、「自分のスケジュール・リスクはマネージできないようですね」と皮肉を言われかねない。わたし達は、プロジェクトのリスク・アセスメントのセッションを開催するために、現地に向かっていたからである。おまけに、プロジェクトにおけるわたしの主な守備範囲は、スケジューリングとリスク・アナリシスであった。それが打合せに半日も遅れたんじゃ、面目丸つぶれである。 もっとも、同行している某国営石油会社のエンジニアにしてみれば、これは十分予見できたことらしい。彼の会社では、移動日には会議を入れるな、という内規があるという。飛行機の移動にはおもわぬ出来事がつきものだし

    稀な危機 vs ありふれた失敗-リスク対策の優先順位を考える | タイム・コンサルタントの日誌から
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    frasca 2013/10/15
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