江上剛さん えがみ・ごう/1954年生まれ。作家。早稲田大学政治経済学部卒。旧第一勧銀広報部在籍中に、総会屋利益供与事件の混乱収拾に尽力する。主な作品に『非情銀行』『小説金融庁』など(撮影/編集部・石臥薫子) 社員の人生や、時には会社そのものを大きく動かしかねない社内派閥。間近にそれを見てきたという、作家で『会社という病』などの著書がある江上剛さんに、派閥の及ぼす影響について聞いた。 * * * 我々の祖先のホモ・サピンスが、ネアンデルタール人など他の人類を滅ぼし、生き残ることができたのはなぜだかご存じですか。専門家によると「群れで戦えたから」だそうです。人間にとって派閥を作るのは本能なのでしょう。しかし、それが行き過ぎると、とんでもない事態を引き起こします。私は、繰り返される企業の不祥事の裏には、激しい派閥争いと、その果ての硬直した人事があると思います。東芝の不正会計事件などその典型でし
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