ここで話をするのも嫌になる――原子力規制委員会が開いた2015年5月13日の定例会合で、報告を受けた田中俊一委員長は、こう露骨に不快感を示した。怒りの矛先は高速増殖炉もんじゅ(福井県)を管理する日本原子力開発機構へ向いていた。 機器点検漏れで規制委から運転再開準備の禁止命令をうけているもんじゅは、15年3月の保安検査で新たな点検不備が発覚。またしても保安規定違反と認定された。もんじゅに関しては、保安検査の度に不備が見つかっている。原子力機構のあまりにも杜撰な管理体制に、ネット上では呆れたり怯えたりする声が上がっている。 8回中6回で保安規定違反 2013年5月に多数の点検漏れでもんじゅの運転再開準備の禁止命令をうけた原子力機構は14年12月、再発防止策などをまとめた報告書を規制委へ提出した。これをうけ、規制委は15年3月に保安検査を実施した。 しかし、検査ではなおも多くの点検不備が発覚した
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