衆院熊本3区から立候補し、比例で復活当選した民主党の後藤英友氏陣営の出納責任者で、公選法違反(買収)の罪に問われた会社員の井上広世被告(43)の控訴審初公判が13日、福岡高裁(陶山博生裁判長)であり、即日結審。陶山裁判長は懲役1年6月、執行猶予5年の一審熊本地裁判決を支持し、弁護側の控訴を棄却する判決を言い渡した。 井上被告の有罪が確定すれば、後藤氏に連座制が適用されて当選が無効になる可能性がある。弁護側は上告する方針。 陶山裁判長は判決理由で「被告は一審の事実誤認を主張するが、一審の事実認定は相当」と判断した。 判決によると、熊本市の人材派遣会社社長ら2人=いずれも有罪確定=と共謀し、運動員としてビラを配るなどした派遣社員8人に、昨年8〜9月、報酬として計約73万円を支払った。