長崎県対馬市が市内の保育料未納者に対し、今月から支給が始まった子ども手当で未納分を支払うよう求めたことが4日、分かった。未納者のうち16人は支払いを了承したという。市福祉課は「強制ではなく未納を減らして公平を保つため」と説明している。 厚生労働省は「調査したわけではないが、同様の例は聞いたことがない」としている。 市は子ども手当の支給について、原則として10日から口座振り込みで開始する。一方、保育料未納者に対しては、市の窓口で現金で子ども手当を受け取り、未納となっている保育料を支払うよう5月末に電話などで要請した。 対馬市の保育料未納者は3月末現在で59人、未納額は計約560万円に上る。同市は昨年3月、定額給付金の支給開始に合わせ、市税滞納者の預金の差し押さえも実行していた。