diary子供の頃。耳に羽虫が入ると中耳炎になるとおかんに言われていたので、羽虫の塊が見えたら迂回して歩き去るかダッシュで突っ込んで逃げていた。問題は家のとなりにあった空き地である。土管があったり背の高い草むらがあったりと子供の遊び場に最適な場所ではあったが、夏に近づくにつれあちらこちらに羽虫の塊が出現するようになるのであった。これは非常に困る。私はあるとき、何かを思いついて歌った。♪耳の虫ー耳の虫ーあっちけ、こっちいけ、どんどんどーんすると、そばにいた羽虫の塊がするすると自分のそばから離れていくではないか。歌の不思議。私は気をよくした。夏といえば黴も大敵である。母の「もう黴やんなっちゃうわ」という言葉を聞いて、それならば歌の大家であるところのわたくしめがひとつ歌を作ってしんぜようと構想を練った。テレビでヤン坊マー坊天気予報が流れていたので、曲はそれに決まった。♪僕の名前はかび君の名前はル