大阪市此花区のパチンコ店で7月、客と従業員計5人が死亡した火災で、大阪地検は3日、無職の高見素直(すなお)容疑者(41)を殺人と現住建造物等放火などの罪で起訴した。関係者によると、高見容疑者は精神鑑定で統合失調症と診断されたが、地検は刑事責任を問うことは可能と判断した。 起訴状などによると、高見容疑者は7月5日午後4時15分ごろ、同区四貫島(しかんじま)1丁目のパチンコ店「cross(クロス)―ニコニコ」店内にガソリンをまいて放火し、客や従業員5人を死亡させ、10人に重軽傷を負わせたとされる。 高見容疑者は翌日の7月6日に山口県警岩国署に出頭し、殺人や現住建造物等放火の容疑で大阪府警に逮捕された。府警の調べに対し、「仕事も金もなく、人生に嫌気がさした。誰でもいいから人を殺したいと思った」などと供述。地検は7月24日から11月30日まで鑑定留置し、事件当時の精神状態について調べていた。