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ブックマーク / finalvent.cocolog-nifty.com (13)

  • 香港大規模デモについて: 極東ブログ

    現下の香港の大規模デモについては、日のメディアでもけっこう報道されていることと、このブログでは香港の民主化についてこれまでも扱ってきたので、ごく簡単に言及しておきたい。 まず、なぜデモなのか?という原点を確認したい。これがもっとも重要な点だとも言える。理由は、議会が普通選挙による民主的な議会ではないためだ。日のように普通選挙が実施されている民主主義国なら、市民はデモを行っても当然よいが、政治参加としては投票に次ぐものになる。ところが、香港には、市民の普通選挙がない。市民の意思表示は、デモ以外にはないのである。 この原点が意味するところは、2つに分けて考えてもいい。①議会が市民の代表ではないということ、②普通選挙が実施されていないこと。前回の雨傘運動は、この普通選挙を求めるものだった。そして、その意味での、普通選挙を求める香港市民の意思は変わりない。そこが目標でもある。 次に、現下のデモ

  • 日本に十分な集団的自衛権があったら、アフガニスタン戦争でどのくらいの戦死者が出ていただろうか?: 極東ブログ

    に十分な集団的自衛権があったら、アフガニスタン戦争でどのくらいの戦死者が出ていただろうか? この問いは自分の思いのなかでだけだが、ずっと考え続けてきた。理由は、日戦争に巻き込まれる危険性といったものより、この戦争に参加して戦死した各国の兵士を自分がどう追悼したらよいだろうかということからだった。 最初に断っておくべきことと最後に強調したいことがあるが、当然最初のほうを述べておくと、合理的な推定はできない、というが当然の前提になるということ。その意味で、残念ながら与太話である。最後に強調したいことは最後に述べたいと思うが、書きながら忘れてしまったら、そこはブログなんで、ごめんなさいな。 最初に基的な話から。アフガニスタン戦争とは何か。歴史を知っている人なら、「え? どのアフガニスタン戦争?」と問うだろう。ここでは2001年から始まったアフガニスタン戦争を指す。ちなみに、この戦争に対

    highAAA
    highAAA 2015/07/17
  • 「イスラム国」による日本人人質事件で思ったこと: 極東ブログ

    「イスラム国」による日人人質事件について思ったことをとりあえずブログに記しておきたい。 ツイッターのほうではすでに前もってコメントしたが、72時間の期限でのリアクションはないだろうと私は見ていた。理由は、どちらかというと「イスラム国」に対して欧米ほど危機感ももたず、脅威にも感じていない日国民を、期限通りの処刑によって激怒させ、その結果いっそう欧米側に付かせることにすれば「イスラム国」にとって利益にはならないだろうと思われたからだ。 「イスラム国」としては国際世界が一致するよりは、割れていたほうがよい。この手法は北朝鮮の外交戦略と同じである。ついでにいえば、西側諸国としても中東の利害は割れていたほうが、ローマによる分割統治的な意味合いで、利益にはなる。ただしシリアに端を発した今回の事態は三すくみのような複雑な分割にはなり、誰が利益かという構図は崩れてしまった。 「イスラム国」側の思惑だが

  • オバマ大統領が後世に残す名言「武力でわからせてやる!」: 極東ブログ

    ぼけっと国際ニュースを見ていたら、オバマ大統領が出て来て、またなんかごにょごにょ言っているなあと聞き流していたのだが、ふと、え?と思った。ちょっと待って。今、なんて言ったの? ほかのこと考えていた。 ニュースは録画したのを見ることにしているので、おもむろに今のところに戻ってみた。あんだ? 赤毛のアン? ちがう。おいおい、なんか、すげーこと言っているぞ。 話は、24日、ニューヨーク開催の国連総会で演説である。イスラム教過激派組織「イスラム国」打倒の演説である。ブッシュ大統領のときのように各国に支援を求めていたのだが、その中で、こう言っていた(参照)。 The only language understood by killers like this is the language of force. こんな人殺しがわかる言葉は、唯一、軍事力という言葉である。 「ランゲージ(language)

  • フランスでロマの女学生が学校で拘束され強制送還された事件の意味: 極東ブログ

    海外で注目されているニュースなのに、なぜか日では取り上げられないニュースがある。軽視されているのか、なんらかの理由で無視されているのか。あるいは特段の理由はなく、単に意味を読み取るが難しいだけなのか。理由は単一ではないだろうが、そういうニュースがあればできるだけ、ブログで拾うようにしている。このところのニュースでは、フランスでロマの女学生が学校で拘束され強制送還された事件が半ば日では無視されていた。 日でまったく報道されなかったわけではない。だが、時系列を整理して、日での着目度や、何に着目した報道だったかを検討してみると興味深い。 この種類のニュースで日語で報道されることが多いのは、AFPによるものだ。今回も17日に報道があった。「15歳ロマの少女を学校行事中に拘束・送還、仏閣内に亀裂」(参照)である。 【10月17日 AFP】フランスで、ロマ民族の15歳の少女が校外での学校行事

  • 橋下市長発言を米報道官が初批判した話題について: 極東ブログ

    今朝(日時間17日)のニュースだが、旧日軍の慰安婦を巡る橋下徹大阪市長による発言について、米国務省が非難したという報道が流れた。以下、この問題を論じるというのではないが、報道の過程をメモする意図で追ってみたい。 まず報道だが、NHKでは「維新 橋下氏発言問題の事態収拾急ぐ」(参照)の関連ニュースとして「米国務省「異常な発言で不快」」として扱っていた。NHK報道らしく「従軍慰安婦」という術語には「いわゆる」が冠せられている。 いわゆる従軍慰安婦の問題などを巡る日維新の会の橋下共同代表の発言について、アメリカ国務省のサキ報道官は、「異常な発言で不快だ」と述べて、強く非難しました。 そのうえで、「われわれは被害者に心からの同情を表すとともに、日がこの問題や過去の問題について近隣諸国と協力し、前に進むべく関係を育むことを望んでいる」と述べて、日政府に対して韓国中国との関係改善を求めまし

  • ばか正直では首相は務まらない: 極東ブログ

    窮鼠を噛む。野田総理も追い詰められたら、戦中の大日帝国みたいに特攻隊突撃か。エコノミストが言うように(参照)、つまり、英語でいうところのカミカゼ(kamikaze)をやってしまった(参照)。 kam‧i‧ka‧ze [only before noun] 1 kamikaze pilot: a pilot who deliberately crashes his plane on enemy camps, ships etc knowing he will be killed 2 used to describe someone who is willing to take risks, without caring about their safety: kamikaze lorry drivers カミカゼ 1 カミカゼ飛行士:自殺になることを知りながら、敵陣や敵艦に入念に自分の飛行

  • なんで昔の人は結婚できていたのか?: 極東ブログ

    生涯未婚率が上昇していると言われ、当然、比較として、なんで昔の人は結婚できていたのか?という問題がたまにネットの話題に上がる。この手の問題は、解答の要件がはっきりしていないので、どういう話でもいい。寄席の大喜利みたいなものになってしまう。それでもいいのではないかな。そんじゃ。 よく昔の人の生涯未婚率は低いと言われる。生涯未婚率というのは50歳まで結婚したことがない人の人口比である。1920年代でも数パーセントみたいなグラフをよく見かける。これじゃ昔は皆婚社会だったなといった印象である。 1920年とかの起点がそうなっていると、ふーん、昔からそうなんだと思いがちだし、統計に根幹的なミスがなければ、そういうことなんだろう。だが、基点をもうちょっと昔にずらしていくとどうなるか。つまり、昔っていつか。 江戸時代のころはどうだったか。まず、よく言われるように、18世紀、世界に冠たる大都市・江戸だが、

  • ヨーグルトの水を切ると濃厚ヨーグルト: 極東ブログ

    先日コンビニで「濃密ギリシャヨーグルト」(参照)というのを見かけて「へえ、懐かしいな」と思って買ってべてみた。なるほどギリシアのヨーグルトと同じだ。もにょっとした感じがあった。 言うまでもないことだけど、トルコのヨーグルトもこれと同じ。そしてどっちの国でも、ザジキ(τζατζίκι)と言って、塩揉みして薄く切ったキュウリを、擦ったニンニクで香りを付けたこのヨーグルトで和えた前菜(メゼ)が有名。よくべる。オリーブオイルやレモンやミントを加えてもいい。そのままべてもいいし、パンに付けても、ケバブに付けてもいい。焼き茄子につけても美味しい。 トルコでもザジキで通じるけどジャジクとか言う。正確にいうと、ザジキのヨーグルトは牛乳から作ったのではなく山羊や羊のミルクから作る。シェーブルチーズのようなこってり感というか臭いはある。私はけっこう無臭な人なんだけど、これ毎日っていたら一週間くらいして

  • 誰が弱者か?: 極東ブログ

    2ちゃんねるのまとめサイトだろうか、「どっちが弱者ですか?」(参照)というネタが上がっていた。ネタだというのは一目見ればわかるが、この絵はちょっと奇妙な後味を残す。誰が弱者か?という難問の、どこかしら質を突いているからだろう。 5人の人がいる。左から。 (a)貯金4000万円の働かなくても年金生活の老人。 (b)年収300万円の疲れ切ったブラック会社員。 (c)年収250万円の派遣社員。 (d)年収200万円のフリーター。 (e)旦那が年収1000万円の専業鬼女。 もちろん、ネタ元の「あなたの優しさで席をゆずりましょう」というときは、妊婦(e)や老人(a)に席を譲ろうという話だったのだが、これを「弱者」に問題をすり替えたとき、譲られるべき老人(a)も妊婦(e)も社会的な「強者」ではないのかというアイロニーである。 もちろん、とまた言うが、この局面では座っている権利を持っている人が身体的な

  • [書評]意識は傍観者である: 脳の知られざる営み(デイヴィッド・イーグルマン): 極東ブログ

    デカルトの「我思う故に我あり」は通常、「思考している自分は存在している」と理解される。「自分という意識は確実に存在している」というわけである。当たり前ではないかと思うかもしれない。残念でした。「自分という意識」は脳機能の処理結果であって、それ自体で存在しているわけではない。あなたには自由意志なんてない。あなたの意識や自由意志は脳のプロセスの、ただの傍観者なのである。 冗談のようだがこの話は脳科学を学んだ人には常識の部類である。なにかをしようと意識するよりも身体のほうが先に動くことは実験科学的にわかっているからだ。座っていて「ちょっと立ち上がろうかな」という自由な意識は、実際には立ち上がろうとする身体の神経反応の後から生じている。生理学者ベンジャミン・リベット(Benjamin Libet)が1980年代に明らかにした(参照)。身体運動についての自由意識と思われているものは、身体意識の承認の

    highAAA
    highAAA 2012/04/24
  • 吉本隆明が亡くなった: 極東ブログ

    隆明が亡くなった。未明に地震があり、あの震源はどこだったんだろうと思ってテレビの音声を聞いているときに、訃報を聞いた。 まあ、お年だからなと思った。糖尿病を抱えヘビースモーカーで87歳というのは大往生の部類ではないか。彼の死についてはかねて理解している以上のことはないなと思って、ぼうっとしていたら、自然に涙が出て来た。ツイッターにも吉の死のことは書くまいと思ったが、堰を切ったように連投してしまった。 僕は吉さんに個人的に会うことはなかった。知人が吉さんのの編集などをしていたので会うこともできないものでなかったけど、まあいいかと思っていた。自分が若い頃、自暴自棄になって自分の学んだことをすべて放り出したいと思ってプログラマーになって、ヴェイユのひそみもあって工場でファームウエアのアセンブラプログラムとかしているとき、吉さんのの、宮沢賢治に触れたところで、知識人は知性を罪責と思

    highAAA
    highAAA 2012/03/17
  • 米国にせっつかれて福島第一原発20キロ圏内でようやく放射線測定始まる: 極東ブログ

    原発事故について現下はまだ緊急事態であり、人災的要因などの追究は後日でもいいように思うのだが、さすがにこれはがっくりきたので記しておきたい。ようやく福島第一原発から半径20キロ以内大気中の放射線量の測定が開始になったことだ。しかも、米国からの要請なのである。 ニュース記事を拾っておこう。3日5時4分NHK「20キロ内でも放射線量測定」(参照)より。 福島第一原子力発電所の周辺での放射性物質の拡散状況について、政府と東京電力は、これまで調査を行っていなかった、原発から半径20キロ以内の地域についても、新たに大気中の放射線量の測定を始めました。 これまで公式には調査がなされていなかったというのが事実、というのを確認しておきたい。 なぜこれまで測定しなかったのか。 福島第一原子力発電所の周辺での放射性物質の拡散状況について、政府と東京電力は、これまで、原発の敷地内や、「避難指示」が出されている半

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