のれんをくぐる前から、焼き魚のいい香りがしてくる。高まる期待を胸に店に入ると、さらに香りが増す。 ビールを頼み、友人と近況などを話していると、お通し(1,000円)なのに「アオゾイの握り」を含めた3点盛り。豪華なお通しに驚きつつも口に運んでいると、さらにさっきまで生きていたイカの刺身がショウガを添えて出された。 「これもお通しですから」と笑いながら女将は言う。なんとも豪快というか、サービスのいいお店に来たと実感。そして本当はもう1品あるのだが、それは後にしましょうとのこと。刺身を盛り合わせで、ハタハタの一夜干しを頼む。 我慢できずにビールから日本酒に切り替えようとメニューを見ると、小林酒造、男山酒造、本間酒造と、道内の酒が目に付く。そんな中から小林酒造の「北の錦 特別本醸造 北のろまん」を選び、さらさらとした味わいを楽しみつつ待っていると、ハタハタの一夜干しが焼かれて出てきた。そ