目の前にある「やるべきこと」を軽々と片付けるためには、自分がホテルで働くポーター(荷物の運搬などを主業務とするホテル従業員)だとイメージし、やるべきことを台車の上に置いた「荷物」だと考えればよいのです。これを「台車理論」と呼びます。 荷物を載せた台車を軽々と押すためには、滑らかな路面を選択しなければなりません。砂利道であったり、ぬかるんだ泥道の上を選ぶと、うまく荷物を運べないからです。 「台車理論」では、「思考ノイズ」が常に脳のワーキングメモリに入っていると『路面の摩擦抵抗が大きくなる』と考えます。したがって、常にこのノイズを除去する作業をしなければなりません。放置しておくとノイズとノイズとが化学反応を起こし、さらに大きな「心の摩擦」を引き起こします。ひどい場合は、「なんで私がこんなことで悩まなくちゃいけないわけ? 絶対に変だ。何かがおかしい」などと被害者意識まで醸成されていってしまいます