2010年当時、JALでは予算制度をベースに経営を行っており、更生計画についても予算制度で計画が作成されていました。また初年度は更生計画を確実に遂行していくことが目標でありましたので、この予算を活かし、その中で「経費の削減」を行うことを考えました。 JALの予算制度は、かなり正確にできていました。やはり60年近い歴史の中で予算制度を続けていますから、いいかげんな予算ではありませんでした。 各本部で年度計画と月次計画は、予算制度に基づき精細につくられていました。この年度計画と月次の損益計算書の作成を早め、二つを使って経費削減を目的とした業績報告会をスタートさせました。 業績報告会とは何かと言いますと、各本部の業績の結果と見通しを報告する全社会議です。会議の目的の一つめは「経費削減への取り組み」、二つめは「幹部の数字への意識を高める」ことでありました。 稲盛さん曰く「予算という言葉はよくない」