「経済を、取り戻す。」--。そう公約し、今の安倍政権は誕生した。それから丸4年。あの時の約束はどうなったのだろう。 安倍政権が最も強調したのは「デフレからの脱却」と「経済の好循環」だ。2%の物価上昇率、3%以上の名目経済成長率を達成する、と公約に明記した。その実現のため登場したのが、金融政策、財政政策、成長戦略の「三本の矢」からなるアベノミクスだった。 第一の矢、つまり日銀による異次元緩和が的を外したのは明白だ。物価上昇率は9カ月連続でマイナスで、「2年程度で物価上昇率2%」はかすりもしなかった。第二の矢、財政政策はどうか。毎年のように何兆円という経済対策が打ち出されたが、効果は持続していない。法律に盛り込まれた消費増税を、経済状況を理由に2度も延期しなければならなかった事実は、好循環が起きていない証しに他ならない。 安倍首相は、有効求人倍率の上昇や雇用の増加を成果として強調する。景気対策
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